【ベルモントS】先行力と粘りで快挙狙う!エピカリス調整順調

[ 2017年6月6日 05:30 ]

エピカリスの調教を見守る萩原師(左)
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 JRA海外馬券発売対象レースの米3冠最終戦「第149回ベルモントS」が10日(日本時間11日朝)、ベルモントパーク競馬場で行われる。日本からUAEダービー2着のエピカリス(牡3=萩原)が参戦。5戦4勝の底知れない魅力に現地メディアも“逆取材”を行うなど警戒感を強めている。日本馬初の米国クラシック制覇へ――枠順は日本時間8日に確定する。

 エピカリスの新たな挑戦が始まる。日本調教馬が米国3冠競走を勝てば、史上初の快挙となる。海外初遠征となったドバイでの前走・UAEダービー(2着)は無念の惜敗だった。逃げまくるも、勝利目前でサンダースノーに差された。しかし、初の海外輸送のハンデを乗り越えての快走。デビューからの連勝は「4」でストップしたが、萩原師は愛馬の底力を再確認した。

 「頑張って健闘してくれたと思う。レースで逃げたのは持ち味であるスピードを生かすことを考えての作戦。日本と違う馬場に関しても、こなしてくれたものと捉えたい。勝った馬は強かったですね」

 レース直後、陣営は米国3冠を視野に入れた。日程面も考慮し、ラストのベルモントSに白羽の矢を立てた。指揮官は「能力が高いからこその挑戦。前走は輸送をしてもカイバは落ちず、環境の変化に戸惑うこともなかった」と前向きに再遠征の思いを語った。国内4連勝時の馬体重は482〜506キロ。異国の地でも順応できたことが勇気にもなっている。

 日本時間2日午前3時50分、決戦の地・ベルモントパーク競馬場に到着。輸送機トラブルで10時間以上の出発遅れはあったが、到着後も順調に調整している。

 現地入りした萩原師は「確かに日本のダートとは質が違うけど、初めてとなる距離を含めて、こなしてもらうと信じるよりありません。様子を見ながら火曜か水曜に最終追い切りを行うことになるでしょう」と語った。

 ベルモントSに日本馬が出走するのは昨年のラニ(3着)に続いて2度目。米国競馬向きの先行力と、強じんな粘り強さに偉業の期待が高まる。指揮官は「相手関係より、エピカリス自身が当日にいいパフォーマンスを見せられるようにやるだけだと思う。まだ、日本馬で米国のクラシックレースを勝った馬はいないので頑張りたい。日本馬が参加することで海外競馬に目が向くことはいいことだし、競馬自体に興味を持つ人が増えてくれればありがたい」と大きな夢を持って挑む。

 ▼ベルモントS 米国ニューヨーク州のベルモントパーク競馬場(ダート2400メートル)で行われるG1。アメリカンジョッキークラブの初代総帥オーガスト・ベルモントから競走名が付けられた。ケンタッキーダービー、プリークネスSに続き、米国3冠の第3戦に位置づけられる。3歳限定戦で、ケンタッキーダービー、プリークネスS同様にセン馬の出走は可能。

 ◆ベルモントSの馬券発売 馬券はインターネット投票(A―PAT&即PAT)で発売される。発売時間は日本時間10日午前7時30分からレース発走予定時刻(同11日午前7時37分)の4分前まで。式別は単勝、複勝、馬単、馬連、ワイド、3連単、3連複の7種類。払戻率は国内と同様で、JRAプラス10の対象競走となる。

 ◆テレビ中継 ベルモントSはグリーンチャンネルで11日午前7時〜8時15分(無料放送)に放送予定。ひかりTV、auひかり、グリーンチャンネルWeb、グリーンチャンネルモバイルはスクランブル(有料)放送となる。

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2017年6月6日のニュース