【天皇賞・秋】ルージュ神反応!ラスト12秒2あっさり4馬身先着

[ 2016年10月28日 05:30 ]

ストリートオベロン(左)、パリファッション(中)と併せ追い切るルージュバック
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 悲願のG1制覇へ万全の態勢を整えた。「第154回天皇賞・秋」に紅一点の参戦となるルージュバックが27日、美浦トレセンで木曜追い。軽快な動きで併走パートナーを一蹴し好調をアピール。前哨戦の毎日王冠に続き、再び牡馬斬りでの戴冠を狙う。同日午後には枠順が確定。展開の鍵を握る逃げ馬エイシンヒカリが、絶好の1枠1番をゲットした。同レースは28日、一部ウインズで金曜発売される。

 ちょっとやんちゃで繊細な乙女のイメージはもうない。ルージュバックの最終追い。淑女へと階段を駆け上がった姿が、そこにはあった。Wコースでの3頭併せ。パリファッション(2歳未勝利)が先導し、真ん中にストリートオベロン(4歳500万)を挟んで最後方から追走。3~4角のコーナーリングで最内から並び掛けて直線へ。鞍上が軽く手綱を促すと、即座にギアチェンジ。ラスト1F12秒2で、あっさり4馬身突き放した。

 見届けた大竹師は満足の笑みを浮かべて切り出した。「レース間隔が今までにない中2週。前走でベースはできているので、やりすぎないようにした。2、3歳時の派手さはないが、力強さは感じ取れた。前走の追い切りは反応するまでに時間がかかったが、今回は鋭く反応した。合格点です」。昨春は調教で猛時計を連発。時に制御が困難になるほど、気合を前面に押し出していたが、トレーナーは「古馬になって動きに深みが出た」と表現した。

 毎日王冠後は福島県のノーザンファーム天栄に放牧。中2週と短い間隔での放牧は異例だが「(放牧からレース前週に帰厩する)今までのルーティンにこだわった」と師。「レース直後からじっくりと馬を観察し、ダメージがあれば厩舎で調整と考えていたが、なかったので放牧を決めた。往復の輸送もあり厩舎に戻ってきた時はさすがに細く見えたが、言い方を変えれば研ぎ澄まされた馬体」と究極の仕上げで臨む。

 枠は真ん中の9番枠に決定。師は「ゲートを気にする馬じゃないし、どこでもよかった。あとは戸崎君に任せる。彼女の背中は彼が一番よく知っている」と、リーディング首位を走る名手への信頼は厚い。最後に意気込みを問われた指揮官は「期待が空回りすることの方が多かった。今回は馬が走るのを静かに見守っていたい」。経験を積み、人馬共に円熟期を迎えて、格式高い盾の舞台に立つ。

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