邦彦氏 子育ては放任主義、入学&卒業式など一度も出席せず

[ 2016年8月13日 05:30 ]

武邦彦氏(右)の定年引退前最後の開催にかけつけた豊(中央)と幸四郎が父子3人で記念撮影

武邦彦氏が死去

(8月12日)
 4人の息子のうち2人を騎手にした邦彦氏だが、子育てについては放任主義。「あれをやった、これをやったというのがない。4人の子供がいるが、小学校・中学校の入学式や卒業式など一度も出席したことがない。教育にはあまり関心がなかった」と語っている。

 豊については「今のように外国人騎手が来るわけでもなく、地方から凄い騎手が頻繁に来る時代でもなかった。そういう意味では恵まれていた。ただ、甘えることなく自分で海外へ行って視野を広げていたし、国内でも若いうちから結果を出していた。競馬人気を支えた一人、と周りが言ってくれるなら親としてありがたい」と評価している。

 豊は通算1164勝を挙げ、父の記録を抜いた際に「ずっと目標にしてきた大先輩。今ほど同時開催がなかったり、乗り馬をそろえるだけで大変だったでしょう。追い越して改めて“オヤジって凄かったんだな”と思いました」と語っている。牡馬クラシック親子3冠制覇、親子1000勝騎手は武邦彦・豊親子だけである。

 ◆武 邦彦(たけ・くにひこ)1938年(昭13)10月20日、京都府生まれ。57年3月騎手デビュー。通算7679戦1163勝。関西所属騎手で初の通算1000勝を達成。八大競走8勝を含む重賞80勝を挙げた。85年2月に騎手引退。87年に調教師として厩舎開業。09年の引退まで4193戦375勝(うち重賞18勝)。騎手の豊は三男、幸四郎は四男。

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2016年8月13日のニュース