【宝塚記念】穴馬ミロティック 番手につければ“4度目”あるぞ

[ 2016年6月24日 05:30 ]

不気味な存在のカレンミロティック

 【G1ドキュメント=23日】午後2時の枠順決定後も大いに悩んだ。天皇賞・春で2着したカレンミロティックの取捨だ。調教で少しの陰りでも見せたなら、簡単に切り捨てられる。だが、今回の最終追い切りは前走時をはるかにしのぐ動き。8歳馬にそんな奇跡のようなことがあるのだろうか?

 「自分の競馬ができたらと思うけど相手が強いからねえ。G1で3回も穴をあけたらもう十分でしょ」

 そう笑うのは担当の高阪助手。1発目がゴールドシップの2着に食い込んだ一昨年の宝塚記念(9番人気)。2発目がゴールドシップ相手に大立ち回りを演じた昨年春の天皇賞(10番人気3着)。そして今年の天皇賞。いずれも結果に歯ぎしりしたオサムは不思議でならない。年齢を重ねるごとに心身共に充実。レース内容は進化している。奇跡の充実を見せるこの馬を他陣営も最大限警戒する。アンビシャスを送り出す音無師が危惧するのは、“前残り”だ。

 「武豊(キタサンブラック)がハナに行くとどうしてもスローになってしまう。大阪杯がそうだったし天皇賞も1000メートル通過が1分1秒8と遅かった。キタサンがハナに行って2番手にカレン。何も追い掛ける馬がいないから…」

 5枠10番を引き当てた陣営が描くイメージもそれ。「逃げたら駄目だということは分かっている。番手の競馬ができれば。去年の宝塚記念(5番人気13着)は使ったダメージもあったし精神的にも疲れていた。今年はいい状態で使える」と高阪助手は胸を張る。

 宝塚記念で8歳馬の勝利は皆無で09年カンパニーの4着が最高着順。泣く泣く無印にしたオサムだが、いまだ後ろ髪を引かれる思い。“4度目”があれば、一生後悔しそうだ。

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2016年6月24日のニュース