【安田記念】モーリス95点「普通」が一番、名馬に「絶好調」必要なし

[ 2016年6月1日 05:30 ]

昨年のマイルCS時よりは迫力を欠くが他馬に比べ圧倒的な馬体を誇るモーリス

 名馬に絶好調はいらない、普通の体調があればいい…と言ったのは、シンボリルドルフを育てた故・和田共弘オーナーです。すでに名馬の域に達したモーリス。重箱の隅をつつくようにその馬体に目を光らせると…。トモの張りが威圧感すら漂わせた昨年のマイルCS時ほどではありません。他馬とは比べようもない凄いトモには違いないのですが昨年より少しだけ薄くなったように映ります。当時が絶好調なら、今回は普通の体調…。名馬ならそれでいいと私も思います。

 ひと目でマイルのスペシャリストだと分かる四角張った体形。相変わらず圧倒的な骨量と筋肉量がむき出しになっています。イスラボニータとは対照的なよろいを全身にまとったようないかつさ。飛節は尾に隠れて見えないので、前回の写真をチェックしました。筋骨隆々の上体に釣り合った立派な形状。発達したトモの筋力を余さず推進力に変えることができます。

 顔立ちも精かん。耳を鋭く立てて鼻の穴をしっかり開いている。イスラボニータと正反対の顎っ張り。食欲も旺盛なのでしょう。ただ1点注意したいのは、きつくなりすぎた目つき。張り詰めた精神状態を示すような目です。着地検疫先の東京競馬場で撮った写真と聞きました。香港遠征から千葉・白井の検疫所経由で落ち着く間もなく東京入りした影響でしょうか。

 ともあれ、大きな減点材料が見つかる馬体ではありません。世界レベルの名馬が普通のコンディションを維持しています。

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2016年6月1日のニュース