【クイーンズクライマックス】川野 G1初優出V!「信じられない」

[ 2016年1月1日 05:30 ]

水神祭を終え仲間と喜びを分かち合う川野芽唯(前列から3人目)

 ボートレース福岡「第4回クイーンズクライマックス」の優勝戦が12月31日、12Rで行われ、4番人気の川野芽唯(福岡=29)が恵まれで優勝し、G1初優出初優勝を飾った。1番人気の1号艇・三浦永理はプラス02のフライングにより散った。人気艇の勇み足により、優勝戦は売り上げの81・2%に当たる10億4392万1200円が返還となった。

 大みそかの奇跡だ。川野はやっぱり持っていた。名前通りの“メイ(芽唯)ク・ミラクル”。三浦がFコールで戦線離脱する中、1M冷静に差し込むと、2Mはこん身の先マイ。追いすがる寺田と平高を振り切った。「ちょっと信じられない。師匠(岩崎正哉)から“チャンスをモノにして”と言われたのを思い出した。今節は“名前を覚えてもらえれば”と思っていたが、そのきっかけにはなったかな」

 意外性が売りだ。デビュー4年目に追加斡旋で参戦した児島も初優出初Vだった。一発の魅力にあふれる。ただ、安定性には欠けた。1着を取っても、その後に着をまとめられず、勝率は伸び悩んだ。

 そんな中、同期の平高奈菜、鎌倉涼はグングンと成績を上げた。トップレーサーの階段を駆け上がるライバルを見て、焦る気持ちが出そうになった。だが、自分はウサギではなく亀。懸命に冷静さをキープした。「(鎌倉)涼ちゃん、(平高)奈菜ちゃんが先に大舞台を走ってくれた。後から参加した私は支えてもらっている。同期の存在は心強かった」

 初のビッグタイトル獲得で今年3月のSG平和島クラシックの出場権もゲット。尊敬してやまない福岡の先輩、瓜生正義と同じ舞台で戦うことができる。「優勝したらクラシックに行けると考えていた。でも、ターンもスタートもSGに出るには、まだふさわしくない。昔よりはいろいろな面で安定したかもしれないが、男子とも対等に走れるようにもっと技量を磨きたい」

 ティアラがよく似合う新女王は新たな目標を見つけた。気がつけば平高、鎌倉より先にタイトルを手にしていた。意外性のある川野なら男子相手でも、もしかして…と期待したくなる。

 ◆川野 芽唯(かわの・めい)1986年(昭61)3月25日生まれ。福岡支部所属の29歳。07年5月、若松でデビュー。10年12月児島一般戦で初優出初V。通算17優出で今回が6度目の優勝。G1は今回が5度目の出場だった。主な同期に桐生順平、平高奈菜、鎌倉涼らがいる100期。

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