【チャンピオンズC】コパノリッキー万全仕上げ 馬なり好時計12秒7

[ 2015年12月3日 05:30 ]

武豊を背に朝日を浴びてCWコースを疾走するコパノリッキー

 「第16回チャンピオンズC」の最終追い切りが2日、東西トレセンで行われた。栗東では今年のフェブラリーSを連覇したコパノリッキーが、迫力満点のフットワークを披露。昨年のチャンピオンズC1番人気12着の雪辱へ、陣営は万全の仕上げを施した。

 悪夢の敗戦から1年、雪辱の舞台に向けコパノリッキーがひと皮むけた姿を見せた。最終追いは武豊を背にCWコース単走。弾むように一歩目を繰り出すと、鞍上が感触を確かめるように周回。ラストまで馬なりのまま6F82秒7~1F12秒7の好時計でフィニッシュ。前脚をかき込むような独特の力強いフットワークは健在で、最後まで迫力満点の身のこなし。稽古を見守った村山師の表情も明るい。

 「昨年に比べ馬体面での変化はないが、普段から馬に落ち着きが出てきたことが大きい。日曜(坂路馬なり4F56秒6~1F12秒1)にもやっているので、けさはサッと流す程度。去年もいい状態だったが、今年もここ目標に調整は順調。強い相手がそろったが自信を持って臨めますね」

 昨年のこのレースは1番人気に支持されるも、発馬でつまずくアクシデント。鞍上(田辺)はすぐにリカバリーして3~4角では外を押し上げ見せ場をつくったが、直線で失速して12着に敗れた。「スタートして内に入れて、砂をかぶってから馬がパニックになっていた」と村山師。先行するはずのリッキーが定位置を確保できなかったことでペースが落ち着き、実力を発揮できずに終わった。

 今年は武豊と新コンビを組み最高のスタートを切った。初戦のチャンピオンズCと同舞台の東海Sで、2番手から危なげなく抜け出し4馬身差の快勝。続くフェブラリーSも2番手から直線二枚腰で他を圧倒。堂々の競馬で同レース史上初の連覇を達成するなど、あらためてダート王者の実力を示した。昨年のリベンジを託された名手に気負いの言葉はなく冷静沈着だ。

 「(骨折からの)復帰2戦目の前走(JBCクラシック1着)が強い内容で“戻ってくれた”というのが分かった。中京は難しい舞台ではないし距離も左回りも合っている。もまれないように気分良く1コーナーまで運べれば。とにかく自分の競馬をするだけ」

 強豪が集結した前走のJBCクラシックでは宿敵ホッコータルマエを撃破。このレースをリッキーが制すれば「最優秀ダートホース」は確定的になる。桶狭間決戦で“真のダート王”への道を切り開く。

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