【京都大賞典】ラブリーデイ差し切りV!上がり3F32秒3の鬼脚
ラブリー進化!!これがG1馬だ!!「第50回京都大賞典」が12日、京都競馬場で行われた。1番人気に推されたラブリーデイが上がり3F32秒3の鬼脚を発揮して差し切り優勝。G1初制覇となった宝塚記念以来の実戦をこの上ない内容で制し、秋G1・3連戦に弾みをつけた。
【レース結果】
休み明けも、最重量の58キロも、先行有利のスローペースも関係なし。G1馬として初の実戦となったラブリーデイが内から鮮やかに突き抜けた。上がり3Fは流れを考慮しても驚異的な32秒3。池江師は喜びと同時に、驚きを口にした。
「強くなりましたね。進化してます。落ち着きもありましたし、全体的に成長を感じました。きょうはおなか回りに余裕があったし、80%ぐらいだったんですけどね」
決してこの馬に向いた展開ではなかった。前半5F通過は60秒5。開幕週の高速馬場を考えれば、ゆったりとした流れだ。ラブリーデイは先頭から5馬身ほど離れた中団のラチ沿い。それでも慌てず騒がず勝負どころを待った。直線はそのまま内に進路をとってスパート。圧巻の加速で先に抜けたカレンミロティックを捉えると外から迫ったサウンズオブアースも突き放し、余裕たっぷりに先頭でゴールを駆け抜けた。
川田は安どの表情だ。
「この秋は残り3戦行く予定なので、しっかり仕上げているわけではなかったけど、返し馬がいい雰囲気で大丈夫だと思いました。2400メートルだし、リズムに気をつけて力まないように。上手に走ってくれましたよ。狭いところもしっかり割ってこられる力、気持ちがありました」
口には出さずとも、川田の顔には“完勝”と書いてある。収穫は二つ。まずは課題の折り合いがスムーズだったこと。そしてもう一つは、池江師が「1F長い」と懸念していた12Fを楽々とこなしたことだ。2400メートルのジャパンC、2500メートルの有馬記念に向けて、その価値は計り知れない。
次走は秋の最大目標に据える天皇賞・秋(11月1日、東京)。池江師は早々と作戦を明かした。
「行く馬(エイシンヒカリ)は分かっているからね。ロックオン、それしかないでしょう。行く馬がいる方がやりやすいよ」
絶対に主役は譲らない。G1馬のプライドを胸に秘め、秋の盾獲りに向かう。
◆ラブリーデイ 父キングカメハメハ 母ポップコーンジャズ(母の父ダンスインザダーク)牡5歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績24戦8勝 総獲得賞金4億9377万5000円。
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