【スプリンターズS】グランプリボス“2階級制覇”の野望

[ 2014年10月1日 05:30 ]

1200メートル2度目の挑戦となるグランプリボス

 スプリント界でも“ボス”に成り上がれるか!?12年ぶりの新潟開催となる「第48回スプリンターズS」は、2度目の1200メートル戦となるマイルG1・2勝馬グランプリボスが不気味。昨年は内枠に包まれて力を出し切れなかったが、スムーズなら…。約7カ月ぶりのレースだった前走・安田記念は、凱旋門賞に出走するジャスタウェイの鼻差2着。本来の実力発揮でマイルとの“2階級制覇”を狙う。

【スプリンターズS】

 凱旋門賞に出走する“レーティング世界一”のジャスタウェイに、わずか9センチ差にまで食い下がった前走の安田記念(2着)。グランプリボスはこの一戦が評価され、スプリンターズSのプレレーティングは119ポンドで堂々のトップだ。安田記念は昨年のマイルCS(9着)以来、約7カ月ぶりのレースだった。16番人気での激走に、担当の久保助手も「何で走ったのか、いまだによく分からない。2月に大ケガしてその影響も残っていたし、筋肉もまだ戻り切っていなかった」と驚きを隠さなかった。

 前走は急仕上げだった。それでもジャスタウェイを脅かしたボスの底力は、約4カ月ぶりのここでも侮れない。状態面について同助手は「今回の方がいい」ときっぱり。中間の調教に騎乗している渋田助手も「昨年とは厩舎に帰ってきてからの雰囲気が全然違う。(状態が)悪いときは馬に硬さがあるけど、毛ヅヤがいいし、中身もしっかりしている」と手応えをにじませた。

 2度目となる1200メートル戦も魅力だ。初めて起用された昨年のスプリンターズSは7着に敗れたが、渋田助手は「内枠で包まれてあの着差(勝ち馬と0秒3差)。最後は詰め寄っている」と悲観していない。状態が良くても、レース時に見せるすさまじい行きっぷりがボスにはもろ刃の剣。「昨年の安田記念(10着)は出来が良かったけど、他馬に寄られてエキサイトしてしまった。最初の1Fが重要になると思う。1200メートルなら折り合い面で心配はないし、スムーズに競馬ができれば」と力を込めた。

 能力の絶対値は10年朝日杯FS、11年NHKマイルCのマイルG1・2勝、2着3回(12、14年安田記念、12年マイルCS)の実績が示す通り。「メンバーどうこうじゃないと思っている」と渋田助手。スプリント界のスペシャリスト相手でも、折り合ってレースができればマイルとの“2階級制覇”の可能性は十分にある。

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2014年10月1日のニュース