【札幌新馬戦】カービングパス 半兄コディーノそっくり「反応機敏」

[ 2014年8月5日 05:30 ]

初陣V狙うカービングパス

 噂の2歳牝馬が今週の札幌競馬でベールを脱ぐ。93年マイルCSを制したシンコウラブリイのめいっ子で、コディーノの半妹にあたるカービングパス(藤沢和、父ハービンジャー)が、10日の5R新馬(牝馬限定、芝1500メートル)にスタイバイ。良血にふさわしい走りで初陣を飾る構えだ。

 サラブレッドは血で走るというが、母系の特徴ばかりを色濃く受け継ぐ血統もある。札幌競馬場でカービングパスの調教を終えた藤沢和厩舎の津曲助手は、馬房に戻る軽やかな脚取りを見送りながら、こんな感想を漏らした。「この馬の上(兄姉)は全てうちの厩舎で預かっているが、どの馬も気が良くて、軽い走りをしている。父親に関係なく、みんな繊細な気性で能力が高い」。共通しているのは気性や走りだけではない。「大型馬は兄のラヴェルソナタぐらいで、あとは中型。カービングパスも450キロぐらい」と言う。

 母ハッピーパスも450~480キロの中型馬だった。その産駒も腸捻転で急死したコディーノ(キングカメハメハ産駒)を含めてほぼ同じ馬格。新馬戦の手綱を取る柴山は「軽い走りで反応が機敏。高い素質を感じる」と追い切りの感触を語る。一昨年の札幌2歳S、東京スポーツ杯2歳Sを俊敏な動きで連勝したコディーノの再来か!?くしくもデビューは同じ8月2週目の札幌である。

 「強さと危うさは表裏一体。テンションが上がりやすい血統だからじっくり仕上げてきた」と津曲助手は明かす。6月末の函館デビュー予定を7月末の札幌に延ばし、さらに今週まで待機。せかさず糸を紡ぐような藤沢和流の馬なり調教を重ねてきた。「今では乗り込んでも体が減らず、張りが増してきた。これならどんな馬が出てきても大丈夫でしょう」(同助手)。兄姉4頭のうち、2戦目で初勝利したパストフォリアを除く3頭がデビュー勝ち。母系の血統がカービング(彫刻)されたサラブレッドだ。

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2014年8月5日のニュース