【ヴィクトリアM】完成期ヴィルシーナ 昨年女王の意地を

[ 2014年5月16日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=15日】昨年のこのレースはヴィルシーナが1番人気に応えてG1初制覇を飾った。連覇を狙う立場だが今年は一転、伏兵視される存在。東京新聞杯、阪神牝馬Sとここ2走が11着続きならそれも仕方のないところ。ただし、この2戦に関しては敗因がハッキリしている。

 東京新聞杯は雪で仕切り直しとなって2週連続の長距離輸送、しかも2週目は道路事情で10時間をはるかに超える厳しい輸送をしいられた。阪神牝馬Sはあえて距離不足の1400メートルに起用して控える競馬を試みたもの。柏原は友道師に感触を尋ねるべく取材開始と同時に坂路へ向かった。

 「最近は気持ちの問題もあるのかもしれない。前走で1400メートルの速い流れを経験したことがいい方に出ないかな。走る方にスイッチが入ってくれたら」

 追い切り翌日のこの日は厩舎周りの運動で体をほぐした。心身ともに芯の強さが備わった今は稽古でハードに攻めても馬体減りを心配する必要がない。昨年の今頃と比べると馬体重は10キロほど増加。つくべきところに筋肉がついた馬体は幼さが抜け、いかにも完成期を迎えた古馬の雰囲気を漂わせている。馬場が重くなった先週の坂路、そして最終追い切りのCWコースと中身の濃い調教をこなしてきた。「具合はいいよ」と友道師だ。このひと言で十分。振り返れば一昨年の覇者ホエールキャプチャは昨年12番人気の低評価を覆す2着力走。今年も「昨年の覇者」が的中のキーワードになるかもしれない。

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2014年5月16日のニュース