父の背中追って…一歩ずつ進む西

[ 2014年5月16日 05:30 ]

新人の西啓太騎手

 【地方競馬です!!】西啓太騎手(20、大井・橋本)が13日に待望の先頭ゴール。初騎乗から40日余り、16戦目で南関所属ルーキーとしては最初の白星をつかんだ。「周りに乗せてもらっていたのに、すぐ焦ったり(まともに)競馬に参加できないこともあったので、良かったです」とまずはホッとした様子。

 同期12人の中ではリーダー的な存在だった。入所は相馬東高卒業後。幼少期から元騎手の父・康志さん(50)に「漠然と憧れてはいた」と言う。岩手所属で通算885勝を挙げた雄姿。引退して南相馬市原町の実家に戻った小6以降は、相馬野馬追の乗り手として活躍する姿を見てきた。高2で真剣に進路を考えた時に“これしかない”と決意したのだ。

 勝負服は父と同じ「桃、胴紫玉あられ」と決めていた。昨年の厩舎実習時に初めて師匠の橋本師に打ち明け、父にも伝えた。デビュー前は父から「技術は乗って感覚をつかんでいきなさい。人として皆に好かれるようになりなさい」の助言をもらった。また「長く繁栄するには馬を育てると同時に、人を育てなければいけない」とする橋本師は「もっともっと貪欲になってほしい」と期待を寄せる。西はそんな思いを胸に、始まったばかりの道を一歩ずつ進んでいく。 (池田 裕文)

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2014年5月16日のニュース