【AR共和国杯】ホッコーブレーヴ 悍馬から名馬へ転身なるか

[ 2013年10月30日 06:00 ]

 【東西ドキュメント・美浦=29日】気性の荒い悍馬(かんば)に名馬の相あり、という。ホッコーブレーヴ(アルゼンチン共和国杯)が、誰もいなくなった坂路に姿を見せたのは閉門前の午前9時半すぎ。「半端ない暴れん坊でね。他の馬を見ると乗っかかっていこうとする。だから他馬の調教が終わるのを待って馬場入りさせるんだ」。松永康師は梅崎に向けて苦笑いを浮かべた。他馬に襲いかかるだけではない。「馬体の柔らかさを生かして立ち上がったり、尻っ跳ねしたり…。2歳時にはうちの調教助手をみんな振り落としてしまった」という。

 そんな悍馬の荒ぶる気性がレースでの闘争心に転じたのは昨年暮れ。柔らかい筋肉も悪さをするためではなく、瞬発力を生み出すために使い始めた。1000万を大外一気に差し切ると、2000メートル超のレースで4戦連続で最速の上がり。「昇級初戦でもチャンス」。梅崎は悍馬に蹴られないよう用心しながら坂路の脇でペンを走らせた。

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2013年10月30日のニュース