【秋華賞】ローブティサージュ逆襲！“秋華賞男”岩田と女王復権へ

ローブティサージュは春の不振から立ち直り、ラスト１冠に懸ける

　秋のＧ１再開の今週は３歳牝馬のラストの１冠「第１８回秋華賞」が行われる。２歳女王ローブティサージュに激変ムードが漂っている。前哨戦のローズＳは６着に敗れたが、１週前追いの動きが圧巻。レースを一度使った効果は抜群だ。同レース６戦３勝の“秋華賞男”の岩田の手綱を駆って女王の復権だ。

【秋華賞】

　２歳女王ローブティサージュが復活の兆しを見せている。前哨戦のローズＳはハイペースで先行勢に厳しい展開ながら、最後までしぶとい粘りを見せて０秒４差６着。重馬場で前に行った馬が軒並み失速する中、崩れず先行勢最先着を果たした。担当する野本厩務員は確かな成長を感じ取っていた。

　「春はイライラしていてカイ食いが悪かったが、今はペロリとたいらげる。夏場を休養に充てて馬体もふっくらしてきたし、いいリフレッシュができたと思う。前走は久々でテンションが上がっていた分、しまいが甘くなったが、踏ん張りの利いた走りで崩れなくなってきたね」

　２日の１週前追い切りは春と明らかに違う“磨き”のかかった動きだった。岩田を背に坂路で僚馬オツウ（５００万下）と併せ馬。４馬身追走からラスト１Ｆ１２秒１で迫力満点に持ったままで１馬身先着した。気合みなぎり、四肢のさばきもパワフル。須貝師も納得の表情を浮かべた。

　「出来は最高。胸前の筋肉もついて体に幅が出て、迫力を増してきた。牝馬だからこれ以上は仕上げる必要はない。気持ちのスイッチも入って、いい状態で本番を迎えられそうだね。岩田君も３回目で特徴もつかんでいると思うし、手の内に入れている。叩いた上積みは十分に感じるよ」

　鞍上は１１年アヴェンチュラ、１２年ジェンティルドンナを勝利に導き、３連覇の懸かる岩田。０８年にはローブと同じウォーエンブレム産駒の伏兵ブラックエンブレム（１１番人気）で制し、３連単１０００万円超の大波乱演出も記憶に新しい。

　ラスト１冠は絶対に譲らない。６戦３勝の“秋華賞男”との頼もしいタッグで再び栄光のＧ１ゴールを目指す。