【京王閣・オールスター】深谷 今年G1・2着3度のうっぷん晴らす 

[ 2013年9月12日 06:00 ]

深谷が浅井を引き連れて快速を見せる

 スピードキング・深谷が2個目のタイトル奪取へ初日からエンジン全開だ。昨年はファン投票1位に輝いた競輪界のニュースター。今年は3位に後退したが「ファンの方に選んでいただけたので頑張るだけ。力を出し切るレースができれば結果はついてくると思う」と自信のコメント。パープルカラーの新車にまたがると「悪い感じがしない。今回で(セッティングを)仕上げたい」と5日間の長期決戦の頂点を見据えた。

 年間3連対率76・5%は出場選手中トップの数字。決勝に進出した今年のG1は全日本選抜、ダービー、寛仁親王牌と、あと一歩のところで栄冠に手が届かず2着が続いた。疲れがたまりやすい夏場に体調を崩した。7月末に腹痛で2日間入院。その後のサマーナイト、富山記念はシリーズを通して力を出し切れなかった。前走の小田原記念は胃炎のため欠場。体重は4キロ以上も落ちたが「無理にでも食べてベストに近い86キロまで戻った。状態はだいぶ良くなっている」。成長を続ける23歳の回復力は想像以上に早かった。

 体調さえ戻れば、あとは納得の練習量をこなすだけ。師匠の金子貴志とともに、しらびそ高原(長野)で高地トレーニングを敢行し、「いろいろなバンクで感じをつかみたかったから」と一宮や富山へ出稽古にも出掛けた。「2週間近くいい練習ができた」と自信は深まるばかりだ。

 東京五輪が開催される7年後は肉体的ピークを迎える30歳。高校時代に数々の記録を打ち立てたエリートは「僕はアスリートではない。可能性はゼロじゃないけど機会があれば」と含みを持たせた。今は競輪を極めることが最大の目標。ドリームマッチは平成生まれの怪物が主役になる。

 ◆深谷 知広(ふかや・ともひろ)1990年(平2)1月3日、愛知県安城市生まれの23歳。私立桜丘高卒。09年7月豊橋競輪場でプロデビュー。通算成績は311戦155勝。通算獲得賞金は2億9850万円。主な優勝はヤンググランプリ2010、第62回高松宮記念杯(11年)。高校時代には第62回国体(07年)スプリント、第15回アジアジュニア選手権大会(08年)スプリント・ケイリン・チームスプリントで優勝。師匠は金子貴志。1メートル69、86キロ。血液型B。

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2013年9月12日のニュース