【京王閣・オールスター】村上 ファン投票1位奪回の御礼は“勝利”

[ 2013年9月12日 06:00 ]

ファン投票1位で選出された村上は、脇本の番手でドリームレースを戦う

 G1「第56回オールスター競輪」(優勝賞金4000万円)は12日から5日間、京王閣競輪場で開催される。初日はファン投票上位選手(2位・武田豊樹は不出場)による11R・ドリームレースをメーンに一次予選が争われる。ドリームレースは史上最速タイトルホルダー・深谷知広がスピードを発揮し、マークする浅井康太とのゴール前勝負に持ち込むとみたが激戦必至。脇本雄太を目標にするファン投票1位の村上義弘、鋭脚・成田和也の強襲も侮れず見どころの多い一戦だ。

 昨年は深谷に奪われた1位の座を村上兄は自らの熱い走りで取り戻した。2年ぶり3回目となるファン投票1位。その重みをしっかりと受け止めている。「自分よりも脚力が上の選手は何人もいる。その中でファンの方に選んでもらえたのは、レースに懸ける思い、姿勢などを評価してもらえたのでは」。39歳を迎えた今も“魂の走り”は健在だ。

 今回と同じ京王閣の舞台で行われた昨年のグランプリ、そして今年3月の立川のダービー。前者は肋骨骨折からわずか2週間、後者はグランプリVの余波でさまざまなイベントなどに駆り出され満足な練習ができず、ぎりぎりでの勝ち上がり…。ともに単騎での厳しい戦い。誰もが苦戦を予想した中での鮮やかな優勝劇だった。決して万全ではない状態でも精神力で乗り越える。その姿にファンも共感するのだ。

(脇本の番手/) グランプリ、ダービーの時とは違って今回は調整過程も順調だ。前回の岐阜記念では節目の通算500勝を記念優勝で飾り、その勢いのまま乗り込んできた。「夏場は暑さで調子を崩した時期もあったけど、立て直してここへ来てようやく手応えがつかめた」と上り調子。初日11R・ドリーム戦は気心の知れた脇本の番手を回る。「前を任せてしっかり追走したい。いろいろな展開に対応できれば」と作戦に迷いはない。ファンの支持に応えるためにも、魂の走りで5日間の長丁場を乗り切る構えだ。

 ◆村上 義弘(むらかみ・よしひろ)1974年(昭49)7月6日生まれの39歳。京都市出身。私立花園高卒。94年4月プロデビュー。通算成績は1558戦500勝。通算取得賞金は13億3046万円。主な優勝は第18回全日本選抜(02年)、第46回オールスター(03年)、第64、66回日本選手権(11、13年)、グランプリ2012。1メートル70、75キロ。血液型O。

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