【新潟2歳S】マイネグラティア「早生まれ&ラフィアン」で鬼に金棒

[ 2013年8月20日 06:00 ]

 夏競馬の“華”といえば2歳戦。今週は新潟2歳Sが行われるが、早い段階から活躍するには「完成度の高さ」が必要とされる。では、その完成度を見極めるポイントとは何だろうか?

【新潟2歳S】

 よく使われる表現に「キ甲が抜ける」というものがある。「キ甲」とは、馬の首と背中の間にある突起部分のこと。最初はなだらかで隆起が目立たないが、成長とともに盛り上がってくる。これが「キ甲が抜けた」状態で、大人の体になったことを示す。しかし、獣医師免許を持つ相沢師によると「2歳の段階でキ甲が抜けた馬は、そういない」。どの程度で「抜けた」と言えるのかも微妙なので、効果的な攻略法とは言えない。

 ずばり、誰でも分かるシンプルな判別法は「誕生日」だ。現3歳世代が出走した新馬戦291鞍の生月別成績を調べると、勝率も連対率も生まれが早いほど高くなっている。アルフレード(朝日杯FS)など、毎年2歳戦で活躍馬を出している手塚師も「生まれが半年も違えば成長期には相当な差になる。人間なら2歳くらいの差。小学校2年と4年では全然体が違うでしょ?」と早生まれの優位性を強調する。

 ただし、早期の育成で遅生まれを克服するケースもある。新潟2歳Sの過去10年の優勝馬の誕生日を調べると、4~5月と比較的遅生まれの馬も4勝。08年セイウンワンダーと11年モンストールは、2歳4月のJRAブリーズアップセールで速い時計を出して購買された馬。04年マイネルレコルトと10年マイネイサベルは、2歳戦の強さに定評があるラフィアン勢だ。

 マイネルレコルトを管理した堀井師は「普通は1歳の10月あたりから始める馴致(じゅんち=初期調教)を、ビッグレッドファームでは8月から始めている。遅生まれというハンデを乗り越えたレコルトは、凄く完成度が高かった」と振り返る。

 早生まれは有利だが、遅生まれでもラフィアン勢やトレーニングセールの購買馬ならOK。

 これが結論。今年の新潟2歳Sで注目はマイネグラティア。ラフィアン+1月23日の早生まれなら“鬼に金棒”だ。

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2013年8月20日のニュース