【函館2歳S】クリスマス 密集から一瞬の脚“2歳重賞一番乗り”だ

[ 2013年7月18日 06:00 ]

一瞬の末脚でクリスマスは馬群から抜け出す

 今年のJRA2歳重賞第1弾「函館2歳S」(21日)の追い切りが17日、函館競馬場、美浦、道営・門別競馬場で行われた。函館Wコースでは新馬戦を2歳コースレコードで圧勝したクリスマスが華麗な伸びを披露。最終4コーナーで5頭の密集から一瞬にして突き抜けた。天性のスピードを武器に“2歳重賞一番乗り”は当確だ。

【函館2歳S】

 熱い視線を集めたクリスマスの最終追い。カーバ(4歳500万)、ウインレーベン(2歳新馬)の先導に従い、スムーズに折り合ってWコースを追走。そこに突然、他厩舎の馬が迫り、5頭が密集する形となった。「大丈夫か?」。報道陣の心配をクリスマスは一蹴した。馬群から一瞬ですり抜け、直線入り口で先導2頭を豪快に突き放した。手綱を抑えたまま、1F12秒3と極上の切れ味。新馬戦で見せた7馬身差圧勝の脚力をまざまざと見せつけた。

 連日、調教の手綱を取る丸山は「見ての通り。4角で内から馬が来たが、ひるまなかった。仕掛けた時の反応も良かった」。横から斎藤師が「(丸山)元気と毎日連絡を取っているから大丈夫。多少ゴチャついたので心配したが、モマれても心配ないことが確認できた」と笑顔で続けた。

 新馬戦はほぼ馬なりで、1分9秒3、衝撃の2歳コースレコード。4月のブリーズアップセールで350万円(税抜き)で落札された410キロ台の愛らしい女の子が、わずか3カ月で重賞ウイナー目前だ。師は「新馬戦は想像以上。よくあの細い体で、あれだけのスピードが出る。(長距離型の父)バゴからは想像しにくいね」と称えた。

 16日の計量で前走と同じ418キロ。さらに今週から、芝は内4メートルに仮柵を設置したBコースへ変更。荒れた部分がカバーされ、絶好のスピード舞台が整う。指揮官は「体も回復しているし、カイバも食べている。スタートも速いから、出遅れでもない限りは行っちゃうだろう。絡んできた馬の方が、バテるのでは?(丸山)元気にも持ち味を生かすレースをしてくれと指示する」。作戦に迷いなし。北の地から随分と早いメリークリスマス!!ハッピーな結末が待っている。

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2013年7月18日のニュース