【函館記念】武豊絶妙手綱!トウケイヘイロー逃げ切り重賞連覇

[ 2013年7月15日 06:00 ]

楽に先手を奪った武豊騎乗のトウケイヘイローが函館記念を逃げ切る

 夏の名物ハンデ重賞「函館記念」が14日、函館競馬場で行われ、武豊(44)騎乗の3番人気トウケイヘイローがトップハンデ57・5キロを克服して鮮やかな逃げ切りV。前走・鳴尾記念に続く重賞連覇で、重賞3勝目を飾った。トップハンデ馬の優勝は03年エアエミネム(58キロ)以来10年ぶりだった。

【レース結果】

 さすが武豊。ゲートが開いた瞬間、トウケイヘイローの体だけが1馬身、グイッと前に出ていた。勝負はここで決した。逃げ馬モズは背後に迫るのがやっと。行く気満々だったイケドラゴン、コスモラピュタは後方。武豊は独り旅を楽しんだ。前半5F58秒8、後半5F59秒8の絶妙ラップ。なし崩しに後続に脚を使わせ、直線で再加速。57・5キロのトップハンデを克服しての重賞連勝ゴール。2着アンコイルドに1馬身3/4差をつけた。

 「スタートで決まりましたね。決めようと思っていたら、あのスタート。楽に先手が取れた。道中も落ち着いて直線の手応えも良かった。直線が短いから押し切れると思った」。函館は97年函館3歳S(アグネスワールド)以来の重賞V。「久しぶりだね。特に函館記念は勝ってなかったのでうれしい」と笑顔がはじけた。

 見事な路線変更だ。2走前、予定した安田記念が賞金不足で除外対象に。やむなく使った鳴尾記念を見事に逃げ切った。そして連勝。清水久師は「強かった。今までのイメージと全く違い、凄く折り合っていた。勝てば勝つほど相手は強くなるが、しばらくは2000メートル路線。オーナーと相談して札幌記念(8月18日)へ」と、夏の王者に照準を合わせた。続けて「G1出走の賞金をクリアできた。秋は天皇賞(10月27日、東京)に行ければ」と夢を膨らませた。

 11日には都内デパートで「黄金のオグリキャップ」に騎乗した武豊。15日は高知競馬「夜さ恋ナイター」のトークショーに出演後、17日は「トルコジョッキークラブ国際騎手招待レース」に参戦する。相変わらずの“お忙氏”ぶりだ。「日本代表として、いいレースをしてくる」と力強く函館のファンに誓った。上がり馬トウケイヘイローと共に、豊がアツい夏を演出していく。

 ◆トウケイヘイロー 父ゴールドヘイロー 母ダンスクィーン(母の父ミルジョージ)牡4歳 栗東・清水久厩舎所属 馬主・木村信彦氏 生産者・北海道浦河町中村和夫氏 戦績16戦7勝 総獲得賞金2億146万9000円。

 ▽サマー2000シリーズ 対象は七夕賞、函館記念、小倉記念(8月4日)、札幌記念(8月18日)、新潟記念(9月1日)の5戦でポイントを競う。「13ポイント以上、かつシリーズレースで1勝以上」の馬で、ポイント最上位がチャンピオン。チャンピオン馬の馬主に3200万円、厩舎関係者に800万円の褒賞金が贈られる。

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