11年阪神JF制覇 ジョワドヴィーヴル安楽死…調教中に骨折

[ 2013年5月30日 06:00 ]

追い切りの途中で故障を発症し車に乗せられるジョワドヴィーヴル。松田博師(右)の無事を願う思いもむなしく…

 11年の阪神JF勝ち馬ジョワドヴィーヴル(牝4=松田博)が29日、調教中に故障を発症、安楽死処分となった。

 鳴尾記念に向けたCWコースでの追い切りでのことだった。4コーナーを回り、直線を向いたところで左トモ(後肢)に故障発生。異変を察知した松田助手がスピードダウンさせ、馬を止めた。馬は自力で立っていたが、左後肢は脚を付けることができない状態。すぐに獣医師が駆けつけたが、左下腿骨開放骨折との診断。手の施しようがない状態で、診療所へと運ばれた後、安楽死処分となった。

 松田博師のショックは大きく、午前中は取材に対応できず。気持ちを落ち着け、午後になって取材に応じた。「ようやく良くなってきたし、これから楽しみと思っていただけに、本当に残念です。厩舎スタッフも一生懸命やっていたのに、調教中にこのようなことになって残念。もうひと花もふた花も咲かせてやりたかった」。絞り出すように語った。

 同馬は父ディープインパクト、母ビワハイジの超良血。名牝ブエナビスタの半妹として注目され、単勝1・3倍に支持された新馬戦を快勝。抽選を突破して臨んだ阪神JFではキャリア1戦ということで4番人気に過ぎなかったが、2着アイムユアーズに2馬身半差の圧勝。ターフの天才少女と呼ばれた。桜花賞6着後に骨折。復帰後は7、6着に凡走したが、前走・ヴィクトリアマイルでは大外から上がり3F33秒3の切れを見せて4着。復活の兆しを見せた矢先のアクシデントだった。

 ◆ジョワドヴィーヴル 父ディープインパクト 母ビワハイジ(母の父カーリアン)牝4歳 栗東・松田博資厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績7戦2勝 総獲得賞金9594万8000円。

続きを表示

この記事のフォト

2013年5月30日のニュース