【びわこ・名人戦】48歳・頭脳派江口「進入柔軟に」

[ 2013年4月16日 06:00 ]

初出場の江口(左)はスポニチ本紙評論家・中道氏の取材を受ける

 ボートレースびわこのG1「第14回名人戦」(優勝賞金1000万円=副賞を含む)は、16日に開幕する。初日12R「ドリーム戦」2枠の江口晃生(群馬)を筆頭に熊谷直樹(北海道)、池上裕次(埼玉)の48歳初出場トリオが満を持して参戦。3月に戸田で衝撃的な公営競技史上最年長優勝(71歳2カ月)を達成した加藤峻二(埼玉)を含めて、関東地区のビッグネームが暴れ回りそうだ。

 10年3月に早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士課程1年制トップマネジメントコース)を卒業した江口。ボート界きっての頭脳派レーサーとして活躍を続けている。毎年、独特の雰囲気になりがちな名人戦のピットを「新兵」らしく忙しそうに走り回りながら、その合間に大勢の報道陣から相次いで飛び出す数々の質問には、終始落ち着いた表情で淡々と応じる。その姿は、とても「新兵」とは思えないものだった。

 象徴的だったのは、逆境に対する考え方。今シリーズでコンビを組む39号機の実績は中堅クラスだけに乗った感触はひと息の様子だったが、表情に暗さは見られない。むしろ「新ペラ制度になってから、シリーズを通してペラの形が分からなくて、自信をなくして帰ることはなかった」と胸を張るくらいだ。全国を転戦する中で自分の形とは違うペラの機を受け取るケースは少なくないはずだが、そんな厳しい状況でも「(ペラを)30~40分で叩き直すことができる」のだから、決して慌てることがないのも納得できる。

 通常のレースではスロー水域を主戦場としている江口だけに「もちろん、コースは主張したい」と本音もチラリ。しかし、そこは同タイプの先輩がひしめき合う名人戦。強引に自分の思いに固執するのも作戦だが、「進入の駆け引きを含めて柔軟に考えていきたい」と一歩譲歩するスタンスは忘れない。もちろん、まず狙うのは初日のドリーム白星、そして最終目標は「名人位」の座だ。

 ◆江口 晃生(えぐち・あきお)1965年(昭40)2月11日生まれの48歳。群馬支部所属。84年3月18日登録の54期生。同期は金子良昭、島川光男、落合敬一、佐藤幸子ら。通算69V(SG・2V、G1・4Vを含む)。SG通算103節出場。1メートル65。血液型AB。

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2013年4月16日のニュース