史上初の年度代表馬4度フリオーソ、東京大賞典で引退

[ 2012年12月5日 06:00 ]

ラストランへ向け順調なフリオーソ

 地方馬で単独歴代最多のG1・6勝を挙げているフリオーソ(牡8=船橋・川島正)が今年で現役を引退し、来春から北海道日高町のダーレージャパンスタリオンコンプレックスで種牡馬となる。4日、馬主のダーレー・ジャパン・ファームと船橋競馬場が発表した。12月29日の国際G1東京大賞典がラストランとなり、大井でのレース後および年明け1月7日の船橋開催初日で引退式が行われる。

 06年に全日本2歳優駿でダートの世代頂点に立つと、07年JDD、08、10年帝王賞、昨年は川崎記念、かしわ記念のG1をつかみ、通算重賞は9勝。11年フェブラリーS2着などG1・17連対は日本記録。07、08、10、11年と史上初めて4度の年度代表馬に輝き、獲得賞金8億4544万6000円(4日現在)も地方歴代最多。常にファンに絶大な支持を受けてきた。

 川島正行師(65)は「生まれた時からいい体をしていたし、脚元のことがありながら本当によく走ってくれた。子供も手掛けてみたい。来年はアジュディミツオー(同厩舎でG1・5勝)の子がデビューするが、近い将来、G1で産駒が対決なんてことになれば、また盛り上がるね」と語った。

 息の長い活躍の陰で度重なる脚部不安との戦いも克服しタイトルを積み重ねた。今年5月のかしわ記念2着後には右前脚の発熱で帝王賞を回避し休養。東京大賞典へ向け調整を重ね、11月30日には大井で調教試験をパス。「まずは大賞典に専念。メンバー的にもチャンスは十分にある。体重は520キロ(前走時507キロ)を切ってきたし、今年の川崎記念(3着)前の休み明けより状態はいい」と師。地方の偉大なエースが引退の花道を飾るか、注目される。

 ◆フリオーソ 父ブライアンズタイム 母ファーザ(母の父ミスタープロスペクター)牡8歳 船橋・川島正行厩舎所属 馬主・ダーレージャパンファーム(有) 生産者・北海道新冠町のハシモトファーム 戦績38戦11勝(南関東31戦11勝)総獲得賞金8億4544万6000円。

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