【阪神JF】山内厩舎、ストークアンドレイで復権目指す

[ 2012年12月5日 06:00 ]

反撃ムード漂うストークアンドレイ

 関西馬では2歳戦での強さに長年定評がある山内厩舎勢。函館2歳Sで牡馬を一蹴したストークアンドレイに逆襲ムードが漂う。

 ストークアンドレイがこの馬自身の、そして山内厩舎の復権を目指す。今夏は新馬戦、函館2歳Sを連勝。非凡な勝負根性で2歳女王候補の1頭となった。しかし、休み明けの前走ファンタジーSで10着に敗れて注目度は急降下。榊原洋厩務員は現状を嘆きつつ、リベンジを誓った。「1回負けただけで、こうも人気が落ちるんか。G1でやれる力は持っているぞ。あっと言わせる気持ちで一発狙っていく」

 前走はスタートひと息。道中も流れに乗れず、直線ジリジリとしか伸びなかった。「休み明けで馬が妙にイライラしていた。(16キロ増と)予定より重かったのもあるかな」と振り返る。ひと叩きした今回は「落ち着きが出てきたし、筋肉の質、中身が違ってきた」。かなりの上昇を感じ取っているようだ。

 山内厩舎は阪神JFに過去16度出走。現役では橋口師の18度に次ぐ出走回数の多さだ。かつては、早い時期から管理馬が走るのが売りで、圧倒的な強さで新馬戦、各地の2歳Sを制し、その勢いでクラシックへとなだれ込むのが黄金パターンだった。イシノサンデー(96年皐月賞)、チアズグレイス(00年桜花賞)も2歳戦からよく走った。

 ところが近年、同厩舎は2歳戦から走る馬が減り、G1制覇も02年宝塚記念(ダンツフレーム)以降、遠ざかった。今回は08年コウエイハート(18着)以来、4年ぶりの阪神JF出走。山内厩舎の復権、黄金パターンの復活へ、期待が懸かる。「勢いを取り戻したい」。同厩務員は力を込めて締めくくった。

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2012年12月5日のニュース