【マイルCS】ドナウブルー 姉妹G1制覇へ態勢万全

[ 2012年11月14日 06:00 ]

全妹の3冠牝馬ジェンティルドンナに姉のプライドを見せたいドナウブルー

 今春ヴィクトリアマイル2着のドナウブルーは、今年の牝馬3冠馬ジェンティルドンナの全姉。世界の名手スミヨンとの新コンビで、姉妹G1制覇へ万全の態勢を整えつつある。

【マイルCS】

 今こそ姉のプライドを見せる時だ。ドナウブルーの全妹は今年の3冠牝馬ジェンティルドンナ。ひと足先に頂点へと駆け上がった妹に続いて、何としても欲しいのがG1タイトルだ。担当の杉山助手は愛馬に語りかけるように口を開いた。

 「お姉ちゃんらしいところを見せてほしいね。うん、状態に関しては何も心配するところがないよ」

 G1馬には馬名とG1レース優勝回数を表す「★印」の入った「G1レース優勝馬調教ゼッケン」がJRAからプレゼントされるが、担当の杉山助手はこれをドナウブルーに付けてほしいと願っている。

 「G1を勝つだけの能力はある馬。それぐらいのご褒美があってもいいよね」

 姉妹並んでG1ゼッケンでの調教となれば、話題性も抜群だ。もちろん、これだけ前向きなセリフが続くのは、確かな手応えを感じているからだ。とりわけ心強いのは精神面の成長。春の中山牝馬Sでは前日輸送で10キロ以上も体重を減らした。杉山助手が苦笑いで当時を振り返る。

 「馬運車の中でブルブル震えてるし、着いてからは緊張して断食(カイバを食わない)。馬運車に乗せるときと降りるときで別馬やったからね。“オマエ、どうしたんや!?”って言ってしまうぐらいやった。今はもう大丈夫だけどね」

 精神面に余裕が出たことで、食べたものが実にもなってきた。馬体全体がボリュームアップしており、とりわけトモには430キロ台と思えない幅がある。

 「前走みたいに無理に抑えると折り合いを欠くし、あの馬のペースで気分良く走ってくれれば。京都牝馬Sも関屋記念も前々での競馬だったし、攻める競馬をしてもらわないとね」

 あとは世界の名手・スミヨンに任せるだけ。最高の結果を出して、JCのジェンティルドンナにバトンを渡したい。

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2012年11月14日のニュース