【エ女王杯】常識覆す可能性秘めたピクシープリンセス

[ 2012年11月7日 06:00 ]

1000万条件を勝ち上がったばかりのピクシープリンセス

 【G1ドキュメント=6日】最大の惑星だ。10月27日の京都・平場1000万を勝ったばかりのピクシープリンセス。格下であることは否定できないが、3勝目を挙げたその一戦が強かった。3カ月の休み明けながら、4馬身差の圧勝。ディープインパクト産駒らしい切れ味を見せつけた。陣営がすぐにG1への登録を済ませたことも納得がいく。

 興味津々の柏原は湯浅助手に感触を聞いた。「強い勝ち方で、ダメージもなかった。中1週だから、まだ速いところはやっていないが、調教はしっかりこなしている。すこぶる順調だよ」

 言葉の端々から状態の良さが伝わってくる。4歳秋でキャリア8戦。思うように使えないのは理由があった。「体質が弱く、これまで膝を2回骨折している。2、3歳の頃は、かなり気を使った」。それでもパンとすれば、いずれきっと上を狙える。確信があったから、焦らず、じっくり時間をかけ、素材の良さを磨いてきた。

 「だいぶ馬もしっかりしてきた。ようやく芽が出てきたかな。成長の余地もある。ここは挑戦者の立場だが、どこまでやれるか楽しみ」。体質強化とともに、はっきりと素質開花の兆しが見えた。まだ底を見せていない魅力たっぷりの素材だ。過去10年、前走が重賞でなかった馬が3着以内に来たことはないが、常識を覆す可能性は十分に秘めている。

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2012年11月7日のニュース