【スプリンターズS】秋G1第1弾!安田厩舎にV候補ズラリ

[ 2012年9月25日 06:00 ]

【スプリンターズS】カレンチャン、ダッシャーゴーゴー、ロードカナロアの強力3頭を送り込む安田隆師

 国内外の快速馬が集結する、秋のG1第1弾「第46回スプリンターズS」。最大の注目はスプリント女王カレンチャン、重賞3勝馬ダッシャーゴーゴー、デビュー以来11戦連続1番人気の支持を集めてきたロードカナロアと、強力V候補3頭を送り込む安田隆行厩舎。絶好調の秘密は家族との深い絆にあった。

 今春の高松宮記念で管理馬4頭を送り込み、掲示板(5着以内)に3頭(カレンチャン1着、ロードカナロア3着、ダッシャーゴーゴー4着)が名を連ねた安田厩舎。スプリント界の銀河系軍団を形成し、わが世の春をおう歌する。

 なぜ、こんなにも強いのか。1つは調教への意思統一が明確なことだ。調教スタッフは師の長男・景一朗、次男・翔伍、高柳大輔助手の3人。全員がノーザンファームで修業した経験があり、共通の基本を叩き込まれている。景一朗助手には、10年以上の馬術経験もあり、乗馬の世界では常識である「きれいな姿勢で走らせ、いい筋肉をつくる」という考えが身に付いている。それを競走馬管理にも応用している。

 トウカイテイオーでダービーを制した父に憧れ、景一朗、翔伍助手とも幼い頃から騎手を目指した。体が大きくなって夢は断念したが、幼少時からレースに親しんだ分、「競馬に関する頭脳」はもの凄い。2人が相手関係を吟味し、勝てそうなメンバーのレースをチョイス、勝ち星を増やす。これが第2の理由だ。

 短距離戦は番組が多いため、選択の余地が多い。よって安田厩舎所属馬の出世は早い。早く強敵の胸を借りれば、それだけ早く成長できる。その積み重ねで短距離王国が形成された。厩舎内に強豪がいれば、調教を重ねることで、全体が底上げされる点も見逃せない。信頼して助手に任せる安田師の勇気、理解力も評価されるべきだ。

 上位独占に向け、3頭は順調だ。カレンチャンは前走のセントウルSで22キロ増の末に4着。だが、翔伍助手は「筋肉質になっており、それに見合う体重」とコメント。ひと叩きして巻き返すとみている。ロードカナロアについては「上積みが相当にある」。ダッシャーゴーゴーに関しては景一朗助手が「上がり目十分。中山も合う」と期待する。今回も軸となるのは安田厩舎3本の矢だ。

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