【新潟2歳S】ケンゴーの脚に近藤勇を見た

[ 2012年8月23日 06:00 ]

 【東西ドキュメント・美浦=22日】2歳馬の馬体品評会があればナンヨーケンゴー(新潟2歳S)が、まずトップだろう。鋼のよろいをまとったような胸前と後肢。腹回りのぜい肉はそぎ落とされ、あばらがうっすら浮き出ている。「太めだった新馬の時とは全然違うでしょう?10キロは絞れている。坂路が苦手だから調教の動きは気にする必要はないよ」。坂路4F51秒5~1F12秒6で追い切った後、馬体をチェックする梅崎の隣で斎藤師が満足げな表情を浮かべた。

 ケンゴーはハミにぶら下がりながら走る癖がある。瞬時に反応できない。800メートルの坂路調教ではギアが上がる前にゴールを迎える。だが、新潟外回りのマイル戦なら…。「ギアが入れば最内を一気に抜け出した新馬戦のような脚を使える」(同師)。馬名の由来の「剣豪」に例えれば稽古が不得手で実戦に強い天然理心流の使い手、近藤勇か。重賞で、その太刀筋は鋭さを増す。

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2012年8月23日のニュース