レコードＶのルルーシュ　藤沢和師うれしい悩み

　【東西ドキュメント・札幌＝７日】酷暑の東京から札幌入りした鳥谷越は、予想外の気候に戸惑っていた。気温１９度。空は厚い雲に覆われ、北寄りの冷たい風が薄着の体に突き刺さる。期待していた“涼しい”なんてレベルじゃない。寒い…。天気のせいか、調教の風景も心なしか寂しく感じる。例年に比べると緑地の２歳馬ゼッケンが少ない気も。夏の北海道の開催日程が短縮された影響なのか？

　そんな暗い気分をトップトレーナーの藤沢和師が一掃してくれた。開門直後から１時間以上、横山典と真剣な表情で会談。話題は先週の札幌日経オープンをレコードで圧勝したルルーシュの今後についてだ。「毎日王冠かとも思ったが（横山）ノリはオールカマーがいいと言うんだ」。大きな期待を懸けてきた逸材が本格化ムードとあって表情は明るい。「体調次第だが、さてどうするかな」。季節外れの寒さでも、名伯楽は熱かった。