【女子王座決定戦】豪快カドまくり!山川、45歳最年長V

[ 2012年8月6日 06:00 ]

【女子王座決定戦】ファンに向かい手を振る山川美由紀

 ボートレース若松のナイターG1「第26回女子王座決定戦」の優勝戦が5日、12Rで行われた。山川美由紀(45=香川)がカドまくりを決めて01年の多摩川大会以来、鵜飼、横西に並ぶ最多タイとなる3度目の女子王座に輝いた。初のナイタークイーンは日高の43歳4カ月を抜いて女子王座最年長Vとなった。また2着にはその日高が入り、2人合わせて95歳のワンツーフィニッシュと“熟女パワー”を見せつけて幕を閉じた。

 コンマ09の快スタート。01年多摩川大会と同じ戦法のカドまくり、そして45歳という最年長V記録のおまけつきで初のナイタークイーンの座を射止めた。「私にはこれしか技がない」。攻めることに撤してきた山川が自分らしい勝ち方に思わず白い歯を見せた。

 開会式で「3連覇を止められたらいいな」と、唯一、田口の3連覇阻止を口にしたのが山川だった。前回の女子王座ではエース機を手にしながら本来のパワーを引き出すことができず予選落ち。エース機に手を加えることに遠慮してしまい悔やまれるシリーズだった。それだけにどうしても勝ちたかった。

 今回は40%を超える好機を手にしながらも前々走の転覆で部品が換わっていたこともあり、迷わず本体整備に取りかかった。そして1走目を前にプロペラ調整に専念できる態勢をいち早く整えていた。

 とんとん拍子で予選をトップで通過。しかし、優勝戦ポールポジション目前にして準優11R、痛恨の2着。伸びが落ちていることは分かっていたが「イン戦だからいいやと思ってしまった」と、甘い気持ちでレースに挑んだ自分自身のミスだった。ピットリポートのマイクに向かい「うれしくないです」と、表情を引きつらせるシーンもあったが、山川は気持ちを切り替え、その晩はぐっすりと眠りについたという。

 今年から新設された賞金女王決定戦も原動力になった。「今回は勝つ気でした。気持ちひとつでこれだけ違ってくるんですね」と、喉から手が出るほど欲しかった優勝賞金1000万円を獲得。今年の賞金を2578万円まで上げ3位に浮上。予定通りにベスト12位入りへ当確ランプをともした。「気持ちだけで選手やってますから」。迫力満点の山川が帰ってきた。

 ◆山川 美由紀(やまかわ・みゆき)1966年(昭41)10月24日生まれの45歳。香川支部所属。デビューは1985年鳴門一般戦。初優勝は1989年の三国女子リーグ。G1初優勝は1999年の鳴門地区選手権。女子王座の優勝は今回を含めて3回となり、通算では70回目。

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