【函館2歳S】女王候補ストーク 重賞一番乗りだ!

[ 2012年7月11日 06:00 ]

<函館2歳S>ストークアンドレイと榊原洋厩務員(右)

 最終週に初の土日重賞ダブル開催が組まれた函館。土曜はJRA今年初の2歳重賞となる「第44回函館2歳S」が行われる。開催が8→6週間に短縮されたが他場V馬の参戦もありフルゲートの大激戦。昨年まで重要なステップレースだったラベンダー賞が廃止されたことで混迷の度が増している。V候補乱立の中、開幕週にデビュー勝ちを飾った芦毛の牝馬ストークアンドレイが、重賞一番乗りを目指す。

 ストークアンドレイは6月9日に函館で今年初めて行われた新馬戦を勝ち上がった。ゲートを決めて好位3番手をあっさりキープ。直線の反応も抜群で、馬群から瞬時に抜け出すと、2着バトルレジナに1馬身半差をつけた。鞍上の手応えには余裕があり、見た目以上の完勝だったが、担当する榊原洋厩務員は「出来としては3~4分程度。馬体も緩い中であれだけのレースができたんだから、一流になれる要素はあるんじゃないかな」と振り返る。勝ちタイムの57秒9(芝1000メートル)も優秀。過去10年で函館芝1000メートルの新馬戦を勝った馬は16頭いるが57秒台で走破したのは5頭しかいない。

 前走後は短期放牧を挟んで順調に調整されている。1週前追いでは現1000万でG3アーリントンC2着の実績があるキョウエイバサラに2馬身先着。「古馬相手に後ろから追い掛けてかわしていったからね。2歳馬にはなかなかできない」と同厩務員。「この時期の2歳はソエが出たりいろいろあるが、レース後も痛いところがどこにもない。それが何より。性格も前向きで乗り役にも従順。完成度はかなり高い」と評価する。

 山内厩舎を支える腕利き厩務員。03年に函館2歳Sを制したフィーユドゥレーヴも手掛けた。「あの時は馬の具合が凄く良くて、勝てそうな感じがしていた。今回も同じくらいの手応えがある」。2頭を比べて「ストークの方がカイバをよく食べる。残したことがない。その分、調整もしやすい」と話す。年齢を重ねるごとに白さを増す芦毛だが、ストークの馬体は既にかなり白い。「こういう毛色の馬が走ると競馬が盛り上がる。そういう意味でも勝ってほしい」と期待する。

 フルゲートで一気の相手強化と課題もある。「この時期は詰めて使ってくる馬が走る。うちの馬は間隔が空いたし、レースを忘れていなければいいけどね」。不安もあるが期待が上回る。「状態は文句なしだから」と付け加えた。函館の一番星は、より輝きを増す。

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2012年7月11日のニュース