【フィリーズR】女王へ!ユアーズ 直線で悠々抜け出しV

[ 2012年3月12日 06:00 ]

フィリーズレビューを逃げ切り快勝したアイムユアーズ(左)

 阪神で行われた桜花賞トライアル「第46回フィリーズレビュー」は関東馬アイムユアーズが制し、ファンタジーSに続く重賞2勝目をマーク。2着ビウイッチアス、3着プレノタートまでが桜花賞への優先出走権を獲得した。

 アイムユアーズの課題はスタート。前走の阪神JF2着時にはゲート入りを嫌がって枠入り不良で、ゲート再審査を科されていた。新たにコンビを組んだピンナは、ここ2戦の手綱を取っていたメンディザバルから事前に情報収集。神経を発馬に集中させて臨んでいた。

 「今回は内回りの小さいトラック。ポジショニングがとても重要になる」

 思惑通りに、完璧なスタートを決めると道中は3番手。終始楽な手応えでレースを進め、直線で悠々と抜け出した。最後にビウイッチアスに一瞬詰め寄られたが、坂を上がってもうひと伸びしたのはプラン通りにレースを進められたから。距離が1F延びる本番でも、と思わせる好内容でトライアルを制した。

 「ナイスホース。桜花賞でもチャンスがある」と引き揚げてきたピンナは手放しで評価する。この春は来日初日に保護ベストの着用義務を怠り、開催2日間の騎乗停止に。そのミスを取り返す重賞Vだ。手塚師も「勝ってくれたので」と次もピンナで臨むことを明かした。もちろん、レース内容に関しても文句なしだ。

 「枠が内。ゲートに問題はあるけど、出していってもらおうと思ってああいう競馬に。安心して見ていられたね」。本番に向けても師は「マイルも十分に守備範囲。勝って本番を迎えられるのはいいね。チューリップ賞組と五分に戦える自信がついた。以前よりも精神状態が良くなっているし本番も楽しみ」と話した。

 レース後は栗東トレセンへ直行。前走と同じく、関西に滞在して仕上げる。「まだゲートに問題はあるので、しっかり練習して本番に向かいたい」と師。これで桜花賞トライアル3戦は全て関東馬が制した。牝馬クラシック戦線で東からの風は激しくなるばかりだ。
 
 ◆アイムユアーズ 父ファルブラヴ 母セシルブルース(母の父エルコンドルパサー) 牝3歳 美浦・手塚厩舎所属 馬主・ユアストーリー 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績6戦3勝 総獲得賞金1億2824万7000円。

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