【東王座決勝】最後もやはり武田!!3連覇も“通過点”

[ 2012年2月6日 06:00 ]

西王座を制した深谷(左)を乗せカートを運転して引き揚げる東王座V3の武田

 今大会で最後となるG2「東日本大震災被災地支援・第11回東西王座戦」の決勝戦が高知競輪場で行われた。東王座は武田豊樹(38=茨城・88期)が3連覇、西王座は深谷知広(22=愛知・96期)が3連勝で初V、それぞれ優勝賞金865万円を獲得した。東決勝1~3着の武田、岡田征陽、長塚智広と西決勝1~3着の深谷、山内卓也、三宅達也はG1「高松宮記念杯」(6月14~17日=函館)の初日特別選抜予選のシード権利を獲得した。

 最後の東西王座戦を締めくくったのはやはり武田だった。堂々の横綱相撲で東王座3連覇。対戦相手の脚質、ライン構成からも先行1車の武田で“負けられない”メンバー構成だった。

 打鐘で6番手に引いた武田は前団の動きを見極めて最終ホームからスパート。「ペース配分しながら踏んだけど、気温が低いせいかうまくペダリングができなかった。最後はきつかった…」。それでも地力の違いは明らか。冷えて重い500バンクを逃げ切った。初戦の失敗(先行して6着)を生かした走りができたのも「常に勉強しながら練習している」からだ。

 東王座戦を「東日本の中で一番強い選手を決める大会」と武田は位置づけている。その大会を3連覇したことの喜びと、圧倒的な人気に応えられたことにホッとした表情を見せた。

 とはいえ、この優勝は武田にとって熊本ダービーに向けての通過点でしかない。「深谷君は東の選手でありませんから」と前置きした後に「熊本ダービー(28日~3月4日)の決勝に乗れば深谷君と対戦するし、そこで勝てるように自分の先行に磨きをかけたい。きょうからまたトレーニングします」。“G1を勝ってグランプリへ”の目標に向けて武田はさらに進化する。

 ◆武田 豊樹(たけだ・とよき)1974年(昭49)1月9日、北海道斜里町生まれの38歳。釧路緑ケ丘高卒。03年7月プロデビュー。通算成績は676戦255勝。通算取得賞金は7億5065万円。主な優勝は第62回日本選手権(09年)、第52回オールスター(09年)。ソルトレークシティー五輪(02年)スピードスケート500メートル8位。1メートル77、90キロ。血液型O。

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2012年2月6日のニュース