【東京新聞杯】うれしガルボ!!2年ぶり重賞制覇

[ 2012年2月6日 06:00 ]

<東京新聞杯>レースを制したガルボ

 東の重賞「第62回東京新聞杯」は8番人気ガルボがゴール前で2着コスモセンサーを競り落とし、2年1カ月ぶりの美酒に酔った。

 重賞初Vを飾った10年1月シンザン記念以来、756日ぶりの白星をつかんだガルボの清水英師の手は真っ赤だった。

 「いや、机が壊れそうになるぐらい叩いたよ。(石橋)脩が死ぬ気で追ってくれた。勝つ時は全てがうまくいくものだな」

 昨年11月キャピタルS2着以来、2度目となった石橋脩の手綱さばきは完璧だった。会心のスタート。200メートル過ぎ、コスモセンサーとブリッツェンが先を急ぐと瞬間的に3番手に下げた。残り1F、敵は前のコスモと見るや必死に追った。ガルボの首がグイと出たところがゴール。魂の31発のムチで復活に導いた石橋脩は「次にやったら制裁だって言われたよ。チャンスをものにできて気持ちいい。僕のが速ければ、行くぐらいの気持ちだった。コスモセンサーにも乗せてもらったことがあるし力があるのは分かっていたので。あれが相手と思って後ろは気にしなかった」と振り返る。そして「秋に乗った時以上にさらに良くなっていた」と爽やかな笑みを浮かべた。

 清水英師にとっても会心の勝利だ。開業5年目の10年、厩舎に重賞初勝利を与えてくれた看板馬。丸2年間、重賞2着2回はあったが勝ち運に恵まれず、今回は登録段階では補欠だった。出走できなければ洛陽S(19日、京都)に回る予定だったが、賞金上位馬の回避で繰り上がり。その幸運を見事勝利に結び付けた。

 「前に行けばしぶといので脩には逃げてもいいとは伝えてあった。2頭が行って、下げたのは好判断だったね。これで賞金が加算できたし、ようやく使いたいレースに使えるね」と指揮官も笑顔を見せた。

 待望久しい関東のマイル王候補。これで同舞台の安田記念(6月3日)も見えた。師は「次走?きょう一日は勝利の余韻に浸るよ。ただ、これで安田記念は行かなきゃいけないでしょう。馬も以前と比べてお利口さんになった」と4カ月後の決戦舞台を視界に入れていた。

 ◆ガルボ 父マンハッタンカフェ 母ヤマトダマシイ(母の父ジェネラス) 牡5歳 美浦・清水英厩舎所属 馬主・石川一義氏 生産者・北海道様似町高村伸一氏 戦績22戦3勝 総獲得賞金1億6654万7000円。

続きを表示

この記事のフォト

2012年2月6日のニュース