【きさらぎ賞】ワールドエース楽勝!!皐月賞へGO脚

[ 2012年2月6日 06:00 ]

<きさらぎ賞>ワールドエース(左端)はヒストリカルなどを抑え快勝

 春のクラシックを占う「第52回きさらぎ賞」が5日、京都競馬場で行われた。1番人気ワールドエースが鋭い末脚で完勝。圧倒的人気を裏切った前走の若駒Sから中1週、すぐさま雪辱を果たしクラシック候補の“エース”にのし上がった。2着ヒストリカル、3着ベールドインパクトまでディープインパクト産駒が占めた。

 1番人気のワールドエースがまさにあっさり、軽々と、涼しい顔で突き抜けた。小牧は最も短い表現で、その長所を伝えた。

 「脚が違うわ」

 重い手綱だった。前任者の福永は東京へ。先約を優先する契約スタイルのため、乗り代わった。初騎乗で1番人気。行きたがる面があることも聞いていた。序盤は安全策を取った。「あまり出していかずにスーッと流していった。折り合いを付けて前を射程圏に入れて行こうと」。小牧は焦らず腹をくくって末脚勝負。4角でムチを入れると思った以上の反応。「まだ余裕があった」と完勝を振り返った。ただ、1人でつかんだ勝利じゃない。小牧は次のように語った。

 「これまでの2戦で大事に乗ってくれたジョッキーがいる。そのおかげ。感謝しています」

 勝利を東京競馬場で見届けた池江師も、同じ感想を持っていた。「前走は馬場が悪く、ペースも遅かった。あそこでガッチリ我慢させてくれたことが実を結んだと思う」。前走・若駒Sで、福永は差しに構える形にこだわった。結果は逃げ切りを許し2着。これを「がっかりはしたけど(上がりの)数字を見てやっぱり強いんじゃないかと思えた」と池江師は振り返った。上がり3F33秒6の末脚で伸びて、しかもダメージがない。中1週で真価を問うことを決断したが、その答えは大正解。トレーナーはあらためて素質を実感していた。

 「内容にインパクトがあった。前走も負けたけど、同じ時季のオルフェーヴルに比べたら上手に走っているな…と。学習能力が高く楽しみな馬」

 3冠馬を出した翌年、また厩舎からクラシック有力馬が登場した。今後はいったんNFしがらきへ短期放牧。問題はその後だ。池江師は「(皐月賞への)直行はないね。まだコーナー4つの競馬で折り合えるかの課題がある。前進気勢が旺盛なので折り合い面はまだ不安かな」と話し、ステップレースを挟んでの参戦となりそうだ。

 ◆ワールドエース 父ディープインパクト 母マンデラ(母の父アカテナンゴ) 牡3歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績3戦2勝 総獲得賞金5210万円。

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