【セントライト記念】ムスカテール潜在能力に懸ける!

[ 2011年9月14日 06:00 ]

<セントライト記念>杉村助手が素質を絶賛するムスカテール

 全休日明けの火曜日は、軽めの調整に終始する馬がほとんど。その中で坂路を意欲的に駆け上がってきたのはムスカテールだ。テンから軽く気合を付けていって、前半2Fは14秒8―13秒4とさも追い切りかのようなラップ。後半2Fこそ14秒1―15秒4とペースダウンしたが、それでも4F57秒7だから明らかに速い。この意図を杉村助手が説明した。

 「少し体に余裕があったからね。レースに間に合わせるため、バンバン動かしてるんだよ。15―15ぐらいのつもりでやってるのに(速い)時計が出たのはいい傾向だね」

 レース当週にして太め残りなのは理由がある。放牧先のノーザンファームしがらきから8月19日に帰厩。当初からここ目標だったが、疝(せん)痛や右目の結膜炎、さらには台風12号の影響で乗り込み量が不足したのだ。

 「正直なところ、突貫で間に合わせた感じはある」

 あらためてこう口にした杉村助手だが、いざ潜在能力について尋ねると、一気にトーンが上がった。

 「春は馬の体調よりも、レースに合わせて使っていたからね。うまくいけばダービーに出るぐらいの力はあった。二千メートルを超えたら、フレールジャック(神戸新聞杯出走)より能力は上だと思ってるからね」

 初芝だった前々走のプリンシパルSでは出遅れて最後方からの競馬。4角では大外を回る不利がありながら、0秒4差の5着に突っ込んだ。また前走の白百合Sでは道悪にノメりながらも0秒5差の4着に善戦。しかも2戦とも体調が万全でなかったとあれば、まだまだ底を見せていないと言っても過言ではない。

 「仮に今回はダメでも、この馬は走ってくる。距離は延びても大丈夫だし、何とか菊花賞に出したいね」

 最後の1冠へ挑むには、3着以内が必須。決して楽な条件ではないが、素質の高さで乗り越えてみせる。

続きを表示

2011年9月14日のニュース