【中山記念】ヴィクトワールピサ「期待に応える」

[ 2011年2月22日 06:00 ]

中山記念で11年のスタートを切る有馬記念王者のヴィクトワールピサ

 グランプリホースの名にかけて負けられない!!強豪がそろうG2中山記念はドバイ遠征で世界の頂を見据えるヴィクトワールピサが堂々の主役だ。前哨戦とはいえ、陣営の意気込みは相当なもの。ファンの期待に応えるために好発進を決めて、世界へと羽ばたく構えだ。

【中山記念】

 ブエナビスタの猛追を振り切ってグランプリホースとなったヴィクトワールピサ。さらなる飛躍を期す今年の始動戦にこのレースを選択した。「ドバイへの叩き台では決してなく、ここに集中という気持ち。ファンの期待が大きい馬で、それに応えなくてはいけない」と清山助手と明かす。

 調整は万全だ。17日の1週前追いはWコースでロケットダイヴ(4歳1000万)を4馬身、トーセンケイトゥー(3歳500万)を1馬身半追走。大外へと持ち出し、ゴール前でグイッと2馬身先着した。6Fは87秒2と抑えめだが1Fは11秒5。馬体の張り、フットワーク、闘志、どれも有馬記念馬らしい風格に満ちていた。

 騎乗したMデムーロも会心の笑みだ。「ラストだけ伸ばす調教。反応は素晴らしかった。精神状態の良さを感じた」と語った。今回は1800メートル戦。実に新馬戦以来の距離になる。「問題はない。スローでもハイペースでも、馬が流れに合った戦術を選んでくれる」(デムーロ)。馬への信頼は揺るぎない。

 清山助手も同じ思いだ。「もともと良く見せる馬だが、最近は本当にいい張りが出ているなと感じる。完成に向かっているのだろう」。このレースの後は、3月9日に日本をたち、ドバイワールドCに出走する。「いい結果を手にしてドバイに行きたい。まずは目の前のレースに集中。そうそうたる相手がそろい、ファンも楽しみにしている一戦。受けて立つ立場だろうが、挑戦者の気持ちで臨みたいね」。グランプリVの歓喜は既にリセットされ、まっさらな気持ちで11年初戦に挑む。(鈴木 正)

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2011年2月22日のニュース