【スプリンターズS】キンシャサ常識外の底力で迎撃!

[ 2010年9月28日 06:00 ]

春秋スプリントG1制覇を狙うキンシャサノキセキ

 秋のG1がいよいよ開幕!第1弾は中山6Fで争われる短距離王決定戦「第44回スプリンターズS」。注目は春の高松宮記念で悲願のG1タイトルを手にしたキンシャサノキセキ。前哨戦のセントウルSをせん痛で取り消すアクシデントがあったが、この中間は元気いっぱいな姿を披露。春秋スプリントG1制覇へ視界良好だ。G1恒例「データBOX」では香港馬グリーンバーディーをトップに評価した。

【スプリンターズS
追い切り
データBOX


 春の高松宮記念で悲願のG1制覇を飾ったキンシャサノキセキ。陣営は今秋、セントウルSから本番へと青写真を描いていたが、せん痛で前哨戦の出走を取り消し、ぶっつけで本番に向かう。
 アクシデントに見舞われたのは、レース2日前の金曜日。橋本助手がその経緯を振り返った。「阪神競馬場に輸送してからも飼い葉はしっかり食べていたが、夜になって馬房内で前かきをしていて異変に気づいた。すぐに痛み止めを打って出走の取り消しを決めました。土曜の午後には治まっていたので、日曜の朝に美浦に帰厩しました。常に一生懸命走る馬なので、休み明けで緊張がピークに達していたのかもしれないね」
 その影響が心配されたが、19日からWコースで時計を出し始め、23日の1週前追いではポリトラックコースでいつも通りシャープな動きを披露。時計は5F68秒0~1F12秒0をマークした。「ここまで緩めていないし、息も乱れることなくスムーズな動きだった。前走時に9割方仕上がっていたのでこのまま維持していければ。フレッシュな状態で使えるという意味で良いのでは」と前向きな姿勢を見せた。
 昨秋のスワンSから重賞4連勝でG1を制覇。「スランプのときは追い切りでも自分で頭を浮かして止めることもあった。だが、今はそういう面はない。体と気持ちのバランスが一番いい時季だと思う。完成形に近づいてきた」と手応えを口にした。
 今年も海外からは2頭の刺客が参戦。今年のセントウルSでは香港馬グリーンバーディーが2着と底力を見せつけた。橋本助手は「ふつうはあの位置から59キロを背負って届かない。相当な力があると思う」と警戒するが「うちのも常識では計れない競馬をしてきた。集中力を切らすことなくせまいところを割ってこれる。その底力に期待したい」と締めくくった。春秋スプリントG1制覇へ、日本代表として堂々迎え撃つ。

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2010年9月28日のニュース