【凱旋門賞】フェスタ世界最高峰へ「今度はいい」

[ 2010年9月28日 06:00 ]

27日朝の調教を終え、道路を横断して厩舎へと戻るナカヤマフェスタ

 フランスでは凱旋門賞(10月3日、ロンシャン)ウイークがスタート。前哨戦を上々の走りでクリアしたナカヤマフェスタ(牡4=二ノ宮)は、仏到着後に装着した馬具の効果が大きく、順調そのもの。ヴィクトワールピサ(牡3=角居)もレースに向けて上昇カーブを描いている。28日朝からは二ノ宮、角居両師が陣頭指揮をとる予定だ。

 久々で臨んだフォワ賞で2着と「前哨戦としては最高」(蛯名)のステップを踏んだナカヤマフェスタ。レースまで1週間を切り、状態はピークを迎えようとしている。27日朝は1周2000メートルもあるコワイラフォレ調教場のダートコースをキャンター。前後のクーリングダウンも合わせ、たっぷり2時間、汗をかいた。
 「順調だね。25日の1週前追いでもラストは13秒を切るくらいやっているし、いい感じできている」と騎乗した佐々木助手は好感触。手入れを担当する堀内助手も「運動量を上げているが体がしぼんでこない。前哨戦の疲労もみられないし今度はいい」と自信ありげだ。
 以前から、やんちゃな面が何度もみられたフェスタ。フランス入りしてからもコース入りを拒否するなど悪い面が出てきた。しきりに立ち上がるようになり、これはピンチと陣営が感じたのがフォワ賞を1週間後に控えた4日のこと。急きょ投入した秘密兵器がクロスノーズバンド。馬の口元に装着し、ハミをしっかりかませる馬具だ。
 本来の使用目的とは違うが、これで立ち上がる悪い癖がピタリと消えた。「上に向けていたエネルギーが前に向いた。スムーズに前に進むようになった」(堀内助手)。最大のピンチをひと工夫で乗り切り、前哨戦も無難にクリア。あとは本番で能力を出し切るのみだ。
 「前走後もいい意味で変わらない。本番が楽しみ」と語る佐々木助手。28日からは二ノ宮師が直接指揮をとる。決戦は近い。

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2010年9月28日のニュース