48歳“ミスターピンク”「もっと上を狙う」

[ 2010年4月30日 06:00 ]

 【地方競馬です!!】桜の花は散ってもまだピンクが恋しい――。そんな人は“ミスターピンク”こと内田利雄騎手(48)に注目だ。魅惑の笑顔で「各地に“道場破り”しに行くんです」と不敵な宣戦布告をする男が、26日から南関東期間限定騎乗中(~6月25日)。3月に大井で落馬骨折したが1カ月半でスピード復帰。27日には早くも勝利し「勝てて良かった」とホッとひと息ついた。

 「落馬したレースの前に戸崎君に“抜かすから”と言ってプレッシャーをかけたつもりが逆に自分に跳ね返ったかな」と冗談めかしたが、名手は腕試し期間を終え「どの競馬場でも納得いく結果は出せるようになった。これからはもっと上を狙う」。今回が5回目の南関限定騎乗。以前は「数字より一つ一つ納得できる競馬をしたい。腕試し」と話していたが全国、海外を渡り歩くうちに意識が変わった。いや、進化したという方がしっくりくる。
 「どの馬も1つはある長所を引き出すのが騎手。1つの調教、レースも無駄にしない」。2万回以上騎乗してなお、たった1頭への配慮を怠らない。「内田が乗ると馬が変わる」と周囲は言う。「女性の扱いも同じでしょ」。初心を忘れぬ緊張感と、いい意味で気の抜けた緩さ。流し目でピンク節を響かせ、夜の街に…じゃなかった調整ルームへ消えていった。(秋田 麻由子)

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2010年4月30日のニュース