【天皇賞・春】エアシェイディ9歳でもピチピチ!

[ 2010年4月30日 06:00 ]

<天皇賞・春追い切り>9歳ながら軽快に走るエアシェイディ

 春の最強古馬決定戦「第141回天皇賞・春」の枠順が28日、確定した。その木曜追いで目を引いたのが9歳古豪のエアシェイディだ。雨上がりのダートで絶好の動きを披露。平地G1最高齢Vも夢ではない。

 これが、本当に9歳馬?天皇賞・春初挑戦のエアシェイディが雨上がりの調教コースを快走した。小野寺(レースは戸崎圭)を背に愛用のCコース(ダート)を弾むような脚さばきでグルッと1周。6F78秒8~1F12秒5。軽く仕掛けただけで重心がグンと沈んだ。初夏を思わせる日差しに馬体はピカピカ。人間でいえば40歳!?とは思えないピチピチの好馬体だ。
 多くの報道陣を前に伊藤正師は笑顔で切り出した。「(水曜の)追い切り延期の理由?きのうは馬場も悪かったし、いろいろ考えてね。でも、きょうは決して“軽め”じゃない。馬場のいい時を狙った分、余計にいい時計が出た。もともと鉄砲より2戦目、3戦目の方が良くなる馬だから」
 2度の骨折を乗り越え、37戦目。1年近い長期休養もあった。一方で2年連続(08、09年)で有馬記念3着の快走も。「昨秋あたりから充実期に入って、本当に馬が良くなっている。それに2年前あたりと比べ、天皇賞のメンバーもガラッと変わった。小粒というわけではないけど、抜けた馬がいない分、うちのも十分やれると思う」。指揮官は年初からこのレースにすべてを懸けてきた。
 9歳でG1初制覇なら、昨秋8歳でマイルCSを制した同期カンパニーを上回り、最高齢G1優勝記録を更新。鞍上は日経賞(2着)に続き、昨年385勝で南関東No・1に輝いた名手・戸崎圭だ。師は「何も注文しません。あれだけのジョッキーだから、前走で手の内に入れている。このクラスの馬なら、みんな一定のスピードで長く走ることはできる。だから最後は瞬発力」と力を込めた。徹底先行馬が不在=理想の瞬発力比べなら、最速3F32秒台のシェイディがうなる。9度目のG1舞台。コツコツ頑張ってきた“おじさん”の偉業に注目だ。

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2010年4月30日のニュース