【札幌記念】減量に勝つ!アンカツ!

[ 2009年8月21日 06:00 ]

ブエナビスタに騎乗するため6年ぶりに大きな減量をする安藤勝己

 今週札幌で行われる「第45回札幌記念」の注目馬といえば、何と言っても凱旋門賞挑戦の前哨戦となるブエナビスタ。定量52キロでの出走となるため、今週は減量のため調教騎乗を控えているのが安藤勝己騎手(49)。「キーマンの懐へ」ではその手綱を取る鞍上に、直前の胸の内を語ってもらった。

 ――ブエナビスタにとっては久々の実戦になります。
 安藤騎手 そうですね。前走後はクイーンSという話もあったようですが、すぐに切り替えてここを目標にしたようです。だから休み明けといえ、仕上がりは良いみたいです。
 ――前走(オークス1着)はゴール寸前での差し切り。ハラハラする競馬でした。
 あれは僕のミスです。あの日の馬場は内が伸びる状態でした。だから直線を向いた時、一瞬内に行こうかと考えてしまった。その分、スムーズさを欠いたので辛勝という形になりました。
 ――最初から外へいざなっていれば楽に差し切れた?
 そう思います。だから負けないで本当に良かった。届かなかったら相当後悔したと思います。
 ――レース前に不安材料はありませんでしたか?
 桜花賞(1着)の前は速い時計になったらどうか?という不安がありました。でも、それも桜花賞で払しょくしてくれたのでオークスの時は特に心配材料はありませんでした。
 ――(桜花賞は)いつものように後方からの競馬に徹していました。速い時計(上がり)に不安があったようには思えない騎乗ぶりでしたが?
 先行しようと思えばできる馬なのでそういう手も考えました。でも次がオークスの2400メートルであることを考えて後方からの策を選びました。
 ――4コーナーでは外からフタをされそうになるシーンがありました。
 さらに外に持ち出すことも可能だったのでフタをされてしまったというわけではありません。エンジンがかかるとグワーッと行ってしまう面があるのであの位置ではあえてまだ外に出さなかっただけです。
 ――飛びが大きいせいか一瞬の脚で伸びるというよりジリジリ伸びてくる感じにみえます。
 乗っていてもそういう印象です。ビュッというよりグググーンという感じ。スイッチが入る前後でまったく違う走りをしてくれます。
 ――デビュー当初から大物感がありましたか?
 新馬戦で初めてまたがったけど、正直言うとその時はこれほどすごい馬だとは感じませんでした。でも、直線を向いて重心が下がってからの走りは確かに良かった。その後は一戦ごとに良くなっている感じです。
 ――今度は一気に古馬、それも牡馬が相手となります。
 相手が強くなるのはわかっていること。でも、重量差もあるしいい勝負をしないといけないでしょう。
 ――52キロは安藤騎手の減量も大変だったのでは?
 この馬に乗れるのならこのくらいの減量はいくらでもしますよ。
 ――凱旋門賞へ向けて恥ずかしい競馬はできませんね?
 札幌は重めの洋芝ですからね。ロンシャンでの適性をはかるためにもしっかりと結果を出しておきたいところです。(ターフライター 平松さとし)

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2009年8月21日のニュース