あれよあれよ哲三エスポワール/フェブラリーS

[ 2009年2月21日 06:00 ]

スポニチ

 09年のJRA・G1第1弾「フェブラリーS」(22日、東京)で絶好調の岡本草太記者は逃げ馬エスポワールシチーを◎に推す。まだ能力の底を見せていない4歳馬が7歳2強のヴァーミリアン、カネヒキリを倒して世代交代を果たす。フェブラリーSの馬券は21日から全国の競馬場、ウインズで前売りされる。

 開眼したと自分では信じている。関係者の談話にしろ、データにしろ、信じるべきものと疑ってかかるべきものの見極めがポイントであると分かってきた。
 さてフェブラリーS。「逃げ切りは至難の業」と聞いたら、まず「本当か?」と思わなくては穴馬券は獲れない。逃げ切り勝ちは確かに05年のメイショウボーラーだけ。では他の年は何が逃げたのか。過去10年の逃げ馬の人気は――。05年メイショウボーラーは1番人気だったが、他は2年ぶりのダート参戦だった桜花賞馬キョウエイマーチが99年に5番人気に支持されたのが目立つ程度。残る8頭は8番人気以下。これでは逃げた馬の成績が悪いのも無理はない。実質、勝つだけの力を持っていた逃げ馬はボーラーだけだった。
 力があれば逃げ切りは十分可能。◎は単騎逃げが見込めるエスポワールシチーだ。好位につけたい馬が多く、一見すると逃げ馬には厳しい展開も予想されるが、長い直線でカネヒキリ、ヴァーミリアンなど人気馬は少しでも仕掛けを遅らせ脚をタメたい。「フェブラリーSで逃げ切りはない」の先入観を騎手も持っていれば、なおさらエスポワールが楽をさせてもらえる可能性は大きい。
 そうなればしめたもの。時計の裏付けはある。フェブラリーSと同じ東京ダート1600メートルで行われた昨秋の錦秋Sの勝ち時計は1分35秒3。これは昨年のフェブラリーSのヴァーミリアンの勝ち時計と全く同じだ。両レースは600メートル通過も1000メートル通過も誤差0秒1とペースもほぼ同じ。いささか乱暴だが、エスポワールシチーが昨年のレースに出ていれば、全盛期のヴァーミリアンと接戦を演じていた計算になる。
 状態も絶好だ。出走馬のうち最終追いを栗東坂路で行った馬は10頭いるが、エスポワールの4F(800メートル)52秒8は、4Fが計測できなかったフェラーリピサを除く9頭でNo・1。休み明けの平安Sを叩いて体調アップは間違いない。
 鞍上は思い切った騎乗に定評のある“勝負師”佐藤哲。03年ジャパンCではタップダンスシチーで9馬身差の歴史的逃げ切りを演じた。舞台は同じ東京競馬場。再びあれよあれよの逃げで大観衆をあっと言わせる。(岡本 草太)
 ▼岡本草太のフェブラリーS・馬単の目 (12)=(9)、(12)=(14)、(12)=(2)、(12)―(5)、(12)―(8)、(12)―(15)、(12)―(16)

 ◆岡本3連単の狙い 後続が「まずい」と思った時には、時すでに遅しというのがエスポワールシチー逃げ切りのシナリオ。強烈な末脚を武器とする追い込み馬は届かないと見て、まとめて消す。相手は昨年覇者の○ヴァーミリアン、底知れない強さを感じる▲カジノドライヴと、G1・8勝目が懸かる☆カネヒキリ。本線は1着欄(12)、2着欄(2)(9)(14)、3着欄(2)(5)(8)(9)(14)(15)(16)の18点。エスポワールがゴール前で○▲☆のいずれかの底力に屈するケースも一応想定し、1、2着欄を入れ替えた18点を押さえる。

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2009年2月21日のニュース