卒寿へ夢広がる――西本匡克さん主演映画「米寿の伝言」再上映 次は孫2人主演で監督に

[ 2026年5月13日 05:30 ]

親子3代で取材に応じた(左から)西本健太朗、浩子さん、匡克さん、銀二郎(撮影・塩野 遥寿)
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 昨年5月に東京・池袋シネマ・ロサで公開され話題となった自主製作映画「米寿の伝言」(監督ガクカワサキ)が、主演の西本匡克さんが15日に89歳の誕生日を迎えるのに合わせて、16日から同劇場で再上映される。かつて俳優を目指した匡克さんのため、長女の浩子さん(59)、孫で俳優の健太朗(33)、銀二郎(29)が中心となって製作。匡克さんは取材に「今度は孫2人が主演する映画を監督として作りたい」と家族への“恩返し”を誓った。

 早くに弟を亡くし、家族を支えるため不安定な俳優の道を断念した匡克さん。夢をかなえてくれた娘と孫を前に「心の底では感謝していますけど、照れくさくて面と向かっては言えない。死ぬ時に遺言として残すわ」と照れ笑いを浮かべた。

 プロデューサーを務めた浩子さんは「見た人が家族のことを考えるきっかけになれば」と、47都道府県での上映を新たな目標に掲げた。全国のミニシアターに片っ端から電話をかけ、上映を交渉。中には10回電話をかけ、口説き落とした劇場もあった。現在までに25都道府県で上映が実現した。シネマ・ロサの矢川亮支配人(50)は「自主製作の邦画がこれだけの劇場で上映されているのは異例。浩子さんの熱意が伝わっているのだと思う」と舌を巻いた。

 匡克さんは「初めは“とんでもないことをするな”と思ったけど、娘たちがこれだけやってくれている。だんだん喜びに変わっていった」とニッコリ。「孫ダブル主演映画」の構想を聞くと、「一方はたくましい、一方は弱々しい、そんな2人が互いに学びながら成長していく物語を作りたい」と熱弁。「まだまだ死ねない。灼熱(しゃくねつ)の恋でもしたいですね」と88歳とは思えない活力に満ちた表情を見せた。

 来年の卒寿に向け、浩子さんは「本編に映画製作までの過程を組み合わせたドキュメンタリー版を上映したい」と新たな夢も広がる。一家の親孝行から始まった物語が、再び大きなムーブメントを巻き起こすかもしれない。

  ▽「米寿の伝言」 米寿の誕生日に亡くなった発明家の祖父(匡克さん)と孫兄弟の弟(銀二郎)が、祖父が生前開発した「人格転移装置」を親戚の子供が稼働させてしまったことで、中身が入れ替わってしまう。翌日の火葬までに故障した装置を修理し、弟の人格を取り戻すため奮闘する一家を描く心温まるコメディー。製作のため、健太朗は100万円、浩子さんは400万円を自腹で捻出した。

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