大鶴義丹 父・唐十郎さんの「作品を自分が受け継いでいく」 22日から主演舞台「幸せのタネ」

[ 2026年4月16日 05:15 ]

父・唐十郎さんとの思い出を語る大鶴義丹
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 劇作家の唐十郎さんと女優の李麗仙さんを両親に持つ俳優の大鶴義丹(57)が、舞台に懸ける情熱をインタビューで明かした。物心がつく頃から常に演劇と隣り合わせで、父への反発心を抱いた時期もあった。だが「今になって親父の偉大さが身に染みる。父の作品を自分が受け継いでいかないと」と、唐作品を後世に残す責任感をのぞかせた。

 「お前がやっているのは芝居じゃない。等身大だ。異世界を生み出すのが演劇だ」。90年代にドラマや映画に出演していた頃、唐さんから言われた言葉が忘れられない。

 アングラ演劇の旗手として劇団「状況劇場」「唐組」を率いた唐さんは、都市の日常空間に突然現れる紅テントで上演する芝居のように“非日常”を体現する演劇を多数作り上げた。そんな父の姿を見ていた大鶴は、対抗心から映像の世界で役者デビュー。唐作品に参加するプランも何度かあったが「やはり僕がどこか逃げてしまった」と後悔もあった。

 だが2014年の「ジャガーの眼」で初めて父の作品に挑戦。「親父が引退したことが大きかった。やってみると本当に面白い。外では風俗店の宣伝トラックが走っているのにテント内では愛をささやいている。そんな非日常をつくれるのが演劇なんですね」と魅力に取りつかれた。
 以来、唐作品に何度も参加し、ほかのカンパニーの芝居にも出演。2024年には8本の舞台に立った。「映像の世界だけではたどり着けない濃度の芝居体験が舞台にある。親父の作品もこれからライフワークとして続けていきたい」。意欲は増すばかりだ。

 今月22日から主演舞台「幸せのタネ」(東京・新宿村LIVE、26日まで)がスタートする。ある男性の波瀾(はらん)万丈の人生を描く物語で「ノンストップで悲しみと感動のラストに向かっていきます」と紹介。「若い方が作る芝居で、僕が見てきた昭和の原風景とはまた違う。何歳になっても発見がありますね」。唐さんのDNAを受け継いだ男は、使命を持って舞台に立つ。(吉澤 塁)

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