「ばけばけ」実は続きも小泉八雲は…ヘブン初怪談「水飴を買う女」のワケ 住職・伊武雅刀“お経も説得力”

[ 2025年12月17日 08:15 ]

連続テレビ小説「ばけばけ」第57話。レフカダ・ヘブン(トミー・バストウ、左から3人目)は大雄寺の住職(伊武雅刀・左端)から怪談「水飴を買う女」を聞き…(C)NHK
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 女優の髙石あかり(22)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「ばけばけ」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は17日、第58回が放送され、主人公・松野トキが英語教師レフカダ・ヘブンに初めて怪談を語る姿が描かれた。制作統括の橋爪國臣チーフ・プロデューサー(CP)に舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 「バイプレイヤーズ」シリーズやNHK「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」など会話劇に定評のある、ふじきみつ彦氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算113作目。松江の没落士族の娘・小泉セツと、その夫で日本の怪談を世界に紹介した明治時代の作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)をモデルに、怪談を愛してやまない夫婦の何気ない日常を描く。

 第58回は、大雄寺で初めて怪談「水飴を買う女」に触れたレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)は松野トキ(髙石あかり)の怪談好きを知り、興奮。期待の眼差しを向けるヘブンに、トキは「鳥取の布団」を語り始める…という展開。

 八雲が最初に知った怪談は記録に残っていないものの、セツさんと一緒に大雄寺を訪れたことがあるのは史実。橋爪CPは「ただ、ドラマのように、八雲が実際に大雄寺で怪談を聞いたかまでは分かりません」とした上で、大雄寺に伝わる「水飴を買う女」が八雲にとって重要な怪談だと説く。

 「実は『水飴を買う女』には今回描いた部分の後に続きがあって、それは“赤ん坊は拾われ、元気に育ちました”というような内容なんです。八雲は赤ん坊のその後については書かず、本来の『水飴を買う女』にはない『母の愛は、死よりも強いのである』という一文で締めくくり、著書『日本の面影』に収めています。これは(第53回・12月10日~第54回・12月11日で描いた)幼くして両親と別れ、居場所を定められない彼のパーソナリティーがとてつもなく強く反映された一文だと感じました。なので、『水飴を買う女』は八雲が書いた怪談の中でも特に重要なものと捉え、『ばけばけ』のヤマ場で出したいとずっと考えてきました」

 ヘブンが「金縛り」にかかるのはドラマオリジナルで、そこから「お祓い」→「大雄寺」→「住職の『水飴を買う女』にヘブンが感動」→「トキも怪談好き」と巧みな展開。ふじき氏と練り上げた。

 大雄寺の住職役は、9年ぶりの朝ドラ出演となったベテラン・伊武雅刀の“職人芸”が光った。

 「あくまで住職による怪談なので、とうとうと芸のように語るのではなく、かといってヘブンが魅了される説得力も必要ということで、伊武さんにお願いしました。出番こそ多くはないですが、『大切な役なので』と無事、引き受けてくださり、ありがたかったです。伊武さんの住職らしい達観した語り口に、スタッフ全員が聞き入り、トキやへブンと同じ気持ちになれた贅沢な現場でした」

 住職役のオファーに、伊武は「宗派はどこですか?(お坊さん役は)たくさん演じてきたので、だいたいのお経は分かります」と制作側に確認。法華宗は自身初だったが、稽古をしてマスター。橋爪CPは「本物の住職にしか見えないですよね」と舌を巻いた。

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