【岸本加世子 我が道23】ビートたけしさんから子犬プレゼント 愛犬死去で涙に暮れていたところに…

[ 2025年11月24日 07:00 ]

ビートたけしさんからプレゼントされた「等々力姫子」、在りし日の姿です
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 お笑い芸人、俳優、映画監督、画家などなど、一つの枠に収まることなく、秀でた才能を発揮するビートたけしさん。人間としての魅力、男性としての魅力、人間性に強くひかれています。とにかく格好いい。その上、どこか可愛らしいところがあるんです。

 プライベートでもちょくちょくお会いしてますが、感激のあまり泣いてしまった逸話があります。近所の方から譲り受けた雑種の犬がてんかんで、突然息を引きとりました。心の準備をする間もありませんでしたし、本当にショックで、泣いてばかりいました。

 そのことを知っていた友人の久本雅美さんが、たまたまバラエティー番組の収録でテレビ局に行った時、楽屋でたけしさんのお名前を見つけ、私のそんな状況を話してくださったそうなのです。

 「殿、岸本加世子が大変です」

 「どうした?」

 「なんか、犬が死んじゃってすっごい落ち込んでいるんですよ」

 たけしさんはその場で「同じ犬をおいらがプレゼントする」と言ってくださったらしい。

 雑種だから同じ子なんていないのに…。久本さんは私に内緒で、生前のワンちゃんの写真をたけしさんに送信。似た子がいないか全国規模で探してくれたそうです。

 しばらくして、たけしさんから「ご飯行こう!」とお誘いを受けました。久本さんと一緒に西麻布のイタリアンレストラン「キャンティ」でごちそうになりました。

 帰りがけに、たけしさんの車がお店の正面につけられ、お見送りしようとしていた時です。たけしさんが後部座席を開けると、中から可愛い子犬が顔を出しました。

 「加世子ちゃん、ハイ」

 思いも寄らぬプレゼントにうれしくてうれしくて涙があふれました。子犬を抱っこしながら「たけしさん、この子の名前をつけてもらっていいですか?」とずうずうしくもお願いしました。

 この子は1週間ほど前に、長野県で見つかったと聞きました。私に渡してくれるまで、たけしさんがお住まいだった世田谷区の等々力ベースで軍団さんたちがお姫さまのように可愛がっていたそうです。そんなこともあってたけしさんは

 「等々力姫子」

 と命名してくださいました。その子も3年前にがんで一生を終えましたが、とってもいい子でした。特別私だからということはないと思いますが、その優しさは生涯忘れることができません。

 たけしさんは2008年9月にロッキング・オンから「女たち」という本を出版。その中で「オレにとって女って言ったら、まあ映画の世界だけど、加世子ちゃんだなあ…最近は倦怠期(けんたいき)の夫婦みたいだ」みたいなことを書いてくださいました。うれしかったあ。

 ◇岸本 加世子(きしもと・かよこ)1960年(昭35)12月29日生まれ、静岡県島田市出身の64歳。77年、テレビドラマ「ムー」で女優デビュー。以降、テレビ、舞台、映画、CMなどで幅広く活躍。ドラマ「あ・うん」、舞台「雪まろげ」、北野武監督の映画「HANA―BI」「菊次郎の夏」など代表作多数。著書に小説「出てった女」、エッセー「一途」など。

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