谷口キヨコ 視聴者参加型オーディションが熱い プロが求める「切実さ」とは…

[ 2025年8月30日 15:15 ]

頑張ることも大切だけど、ぼーっとすることも大切ね。と、カモメは言って…いるかな?
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 【谷口キヨコのごきげん!?SOLOライフ】

 何年か前からオーディション番組が熱い。日本では昭和の『スター誕生』から、オーディション番組はあったと思うが、近年では2019年、日本にやってきた『PRODUCE 101 JAPAN』から、また新たにその火がついたように思う。『PRODUCE 101』は、元々韓国のチャンネルMnetのK-POPアイドルのボーイズグループのオーディション番組で、そこで大人気を得た後、新たに日本版が放映された。このオーディションを勝ち抜いた人たちで結成されたのがJO1である。

 『スター誕生』と大きく違うのは専門家が審査するのではなく、視聴者の投票によってオーディションしていく経過を放映する、視聴者参加型番組だということである(韓国版では制作スタッフによる投票数の不正操作が発覚し、後に裁判となった)。そのシリーズからさらに人気に火がつき、日本でも韓国でもいろいろなオーディション番組が放映されるようになった。もちろん女性版もある。

 今、気になっているのは『BOYS 2 PLANET』。同番組のシリーズ1では、勝者たちでZEROBASEONEというグループが誕生し、今では全世界でえらい人気で、その続編。160人の少年たちがさまざまなミッションをクリアして、8人というデビュー枠に向かってチャレンジし続ける。元アイドル、現役アイドル、事務所所属の練習生、アイドルに憧れる学生さん等チームK韓国人80人、チームC中国人80人の合計160人が争う(日本人はなぜか韓国人枠に何人かいる。たぶんみんなぼちぼち韓国語を話すからなのか)。

 審査、投票するのはスタークリエイターと呼ばれる全世界の視聴者。チームでパフォーマンスするときの勝者に与えられるベネフイットがあるとはいえ(個人に加算される特典。これが結構大きい)、基本は個人に対しての投票である。それは専門家の投票ではなく、視聴者の投票でデビューする8人が決まる。

 回が進むと、だんだん「この人になりそうやな…」と私も予想してみたりするのだが(投票はしていない→理由は…ハマりすぎるから(笑い))…。

 マスターと呼ばれる歌唱・ダンス・ラップのプロ中のプロたちはその少年たちのアドバイザーであり、彼らを導く役割なのだが、パフォーマンスを見るたびに決まってマスターたちは同じことを言うのだ。「切実さが見られない」、「◯◯は切実だったのに、あなたには切実さを感じない」、「あなたの歌には切実さがない」と。とにかく、日本語に訳すと「切実である」という単語が何度も出てくる。

 韓国語で「カンジョルハダ」「カンジョラダ」と発音される言葉で、意味的には「懇切」と表すことができる。日本語で「懇切」は懇切丁寧のように(1)細かいところまで心が行き届いて親切なこと、また、そのさまのこと。もう一つの意味が(2)強く願い求めること、また、そのさま。日本では「懇切」という言葉を使うときは、あまり(2)の意味で使うことはないように思うし(以前はあったのか)、「懇切に◯◯思う」という使い方自体をしないように思う。

 日本でも日本オリジナルのオーディション番組があるが、そこでの審査で「切実さが感じられない」と、プロたちがオーディションを受けている人たちに言う場面はほとんどなかったと思う。

 これは一体どうしてなのか?そしてこれはその後のオーディション受験者や、もっと言えばデビュー後にどういう効果や影響を及ぼすのだろうか。ここで考えてみようと思う。

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