NHK ラジオ国際放送の問題受けガバナンス強化策など進捗 外部スタッフとは直接契約に変更

[ 2025年7月30日 18:44 ]

NHK外観
Photo By スポニチ

 NHKが30日、東京・渋谷の同局で定例メディア総局長会見を行い、昨年8月のラジオ国際放送などの中国語ニュースで中国籍の外部スタッフが、沖縄県・尖閣諸島を「中国の領土」などと原稿にない発言をした問題に関する再発防止の取り組みなどの進捗を発表した。

 原聖樹メディア副総局長は「NHKではこの事案を極めて重く受けとけ、去年9月に公表した調査報告書に記載の短期対策につきましては、昨年末までに全て完了しました」と報告。この日はその後、取り組んできた中長期施策を公表した。

 原副総局長は「外部スタッフの管理のための業務委託改革ですが、関連団体のグローバルメディアサービスに業務委託してきた他言語の外部スタッフにつきましては今年11月からは国際放送局が直接契約を結び、より緊密なコミュニケーションを取り、管理を行ってまいります」と説明。「質的充実と選択と集中」については「17言語によるラジオ国際放送は言語数は維持しつつ、質的充実を図ってまいります。中国語ニュースでは十分なチェック体制を確立するため、放送時間を短縮するなどします。また、国内放送との連携によってパワーを生み出し、日本の視点の発信強化につなげてまいります」とした。

 さらに「AI音声読み上げは中国語ニュースで、今年度から本格的にスタートし、毎日放送しております。朝鮮語ニュースでも同様に週1回程度今、放送しておりまして、今後段階的に増やしていきたいと考えております」と説明。「AI翻訳の精度向上とデジタルでの活用」について「NHK放送技術研究所が開発しましたAI日英翻訳につきまして、精度向上に取り組み、迅速な緊急報道につなげるほか、公式アプリで地震や津波などの情報をプッシュ通知するサービスを導入し、訪日・在留外国人の安全・安心を支えてまいります」と話した。

 「国際放送局のガバナンス強化」については「リスク管理の向上と再発防止に取り組むとともに、要員体制の強化なども進めてきた。え、今後も不断にガバナンス強化を図りながら、世界的な視聴環境の変化に合わせ、より多くの人に日本の視点を届け、国際放送の使命を果たしてまいりたいと考えております」とコメントした。

 今回の問題を起こした中国籍の元スタッフについて、担当者は「NHKとしてはすでに出国したことを確認した」としつつ「現在の所在地については確認できていない」と問題発覚以来、本人とのコンタクトはいまだに取れていないという。

 同局によると、昨年9月29日に「国際番組基準に抵触する故意の発言によって国際放送業務の遂行を妨害し、公共放送機関としてのNHKに対する国内外からの信用を著しく低下させたものであり、不法行為に該当する」とし、元外部スタッフに1100万円の損害賠償を求める訴訟を東京地方裁判所に提起。今年6月16日に第1回口頭弁論が行われて結審。元外部スタッフは欠席し、書面等の提出もなかったとし、判決は9月1日に言い渡される予定。

 昨年8月19日に放送された中国語ニュースで、中国籍の外部スタッフが沖縄県の尖閣諸島について「中国の領土」などと、原稿にない「不適切な発言」を行った。同局は外部スタッフと業務委託契約を結んでいる関連団体を通じて本人に厳重に抗議するとともに、関連団体は本人との契約を解除する方針であると伝えた。

 この問題を受け、昨年9月、稲葉会長、井上樹彦副会長、山名啓雄専務理事、中嶋太一理事がそれぞれ役員報酬50%・1カ月を自主返納するとしたほか、傍田賢治理事が辞任するなど、処分を発表していた。

続きを表示

「美脚」特集記事

「中居正広」特集記事

芸能の2025年7月30日のニュース