桂ちょうば 四代目・桂米之助を襲名して誓う飛躍 亡きざこば師匠へ「天国から第一歩を…」

[ 2025年3月19日 11:00 ]

「四代目桂米之助」を襲名する桂ちょうば
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 【古野公喜のおもろい噺家み~つけた】人間国宝・桂米朝さんの兄弟子にあたる「桂米之助」の名跡を襲名する桂ちょうば(46)。「新しいスタート。天国から第一歩を見守っていてほしいです」と亡き師匠の顔を思い浮かべていた。

 中学では陸上部に所属。100メートル12秒0で「学校で一番速かった」。高校1年時、朝日放送「ざこば・鶴瓶らくごのご」の公開収録で落語の存在を知った。ざこばさんに“一目ぼれ”し、寄席へ足を運んだ。ただ、「落語を職業にしようとは思っていなかった」という。大学ではフォークソングの路上ライブに傾倒。グループ「ペケペケ」で、ギターを手に大阪・天王寺で弾き語り。ちょうど同時期に並んで歌っていたのがブレーク前の「コブクロ」だった。

 大学3年で就職活動を始めたころに「桂米朝上方落語ワークショップ」を体験。「落語を自分がやったらどうなるのか?」という軽い気持ちだった。最後の発表会では一般客を前に米朝さんが前座を務め、「まくらでボクの話をしていただいた」。そのまくらのおかげで「酒の粕(かす)」のネタが大ウケ。快感が忘れられず、就活をやめて米朝さんの弟子、ざこばさんに入門した。

 今回の襲名も偶然が重なった。たまたま出演した落語会の世話人が三代目米之助さんに師事。その縁で墓参りに誘われ、三代目夫人(96)、娘ら遺族と面識ができた。「縁があったんでしょう」。昨秋、三代目夫人に襲名を報告。「プレッシャーを感じないで。米之助の名前が復活して活躍してくれることがうれしい。頑張って」と激励された。

 入門して数年後、愛媛・松山での落語会帰りにざこばさんからもらった言葉が今も胸に刻まれている。「おまえは落語家として生涯、食うていける」。さらに「人生に無駄は一つもない。いろんなことをどんどんやれ」とアドバイスも受けた。現在、はまっている陶芸はろくろに向かって10年。また、レクリエーション介護士2級の資格を取得し、落語との組み合わせで高齢者施設を回る試みにも力を注いでいる。

 あす20日、ざこば門下で同い年の桂ひろば(二代目桂力造)、桂そうば(二代目桂惣兵衛)と3人そろって米朝一門の“聖地”「サンケイホールブリーゼ」で襲名披露公演を開催。「米之助の名前をひとまわりもふたまわりも大きくしたい」。ざこばさんも天国から後押ししてくれるに違いない。 (演芸担当)

※次回以降はスポニチアネックスで不定期掲載。

 ◇桂ちょうば(本名・大倉正裕=おおくら・まさひろ) 1978年(昭53)9月29日生まれ、京都市出身の46歳。阪南大卒。2001年10月に桂ざこばに入門。趣味は陶芸、昆虫採集。19日に四代目桂米之助を襲名。

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