四星球(1)徳島在住だからこその自由 国内屈指のライブバンドが語るゼロから築き上げたプライド

[ 2024年12月8日 17:45 ]

四星球のボーカル・北島康雄
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 ライブ好き、フェス好きで知らない人はいないだろう。徳島在住の4人組ロックバンド「四星球(すー・しん・ちゅう)」。ブリーフをはいてハッピを着て、自らをコミックバンドと呼んでいるにもかかわらず、そのパフォーマンスは圧倒的だ。笑わせて、泣かせて、もちろん暴れさせて。こんなに楽しいライブを見せるバンドはなかなかいない。メジャーでアルバムを出しても四国に、徳島にこだわり続ける4人。ボーカルの北島康雄(41)にその真意を聞いた。(取材・構成 江良 真)

【四星球・北島康雄インタビュー(1)】

◆◆ 東京行ってデビューするというベタ感がイヤだった ◆◆

 ―結成して22年。ずっと徳島在住を貫かれています。

 北島康雄「ぼくたち、鳴門教育大学出身なんですけど、同じ大学で学科も一緒の同期がチャットモンチー(18年解散)だったんです。チャットモンチーは大学4年の頃にはほぼほぼ東京みたいな状況でした。卒業を機に上京して、バンバンバンと売れていったんですよね。これを見て、なんか同じ感じは行きたくないなーっていうか、それはベタやなぁと思って(笑い)。その頃、ガガガSPとか神戸在住やったし、沖縄のバンドとかもそうやったし、なんかそれをカッコいいと思ったというのもあるんですよね」

 ―とにかくビッグになるためには東京に行く!というのは、音楽に限らず常識みたいなところはありますよね。

 「そうなんですよね。そのベタ感がいやだったのと、曲とかが変わってしまうのも怖かったですね。ネタを思いつかなくなるんじゃないかとか、ちょっと都会的なものになって、ちょっとシュッとしたことをやり始めるんじゃないかみたいな。そんな懸念もありましたね」

 ―メンバー全員、そこは納得だったのでしょうか?

 「うーん、そこは考え方はいろいろありました。ただ、徳島在住でもお客さんは入ってくれてるし、徳島をはじめ四国のメディアの人も応援してくれるし、そういう人たちに支えてもらってるというのは4人とも絶対同じ考えで、それはとてもありがたくて。で、初めてアルバムを出してから10年後にメジャーデビューの話がきて、レコード会社の人に、“四星球は徳島にいたほうがいいと思います”と言ってくれて。ああ、客観的に見てもそうだったんだ、ぼくら、徳島在住で合ってたんだ、と思って。そこからは上京するという考えは全然なくなりましたね」

 ―結成は大学で出会ってからなんですね?

 「そうです。まあ、とにかく何もないところで(笑い)。ベースのU太と“何かおもろいことしたいな”とか言って始まったんですけど、もう、それどころやない。何かなかったらあかん、何かおもろいことを作らんとあかん。みたいな感じで、バンドを結成した感じでした」

 ―で、本当に奇遇というか、チャットモンチーもいて、切磋琢磨された。

 「いや、そんな競い合う感じやなかったですね。あっちは正統派でしたから。こっちはとにかくおもろいもんをするという感じでした。お客さんはぼくらの方が入ってたんで、向こうはすごく意識してくれてたみたい。ただ、練習場とかのホワイトボードにはチャットモンチーと四星球の名前しかない状態で。あの子らがすごい回数で練習してるときは、ああメジャーデビュー決まったんかな?とか思ったりはしてましたけど(笑い)」

 ―コミックバンドを名乗り出したのはいつ頃になるんですか?

 「大学の頃です。当時は青春パンクブームで、ぼくらもそれに影響を受けました。GOING STEADYとかガガガSPとか、他にもいろんなバンドがいて、そこで同じような感じで出ると埋もれてしまう気もして。青春パンク!というのも、なんかまたベタやな、となって」

 ―やはりベタは嫌いなんですね(笑い)。

 「そう。ライブはベタやのにね(笑い)。で、その頃からブリーフ姿でやったりしてたんで、コミックバンドで出ようかとなりました」

 ―しかし、ベタがイヤとはいえ、そこからのコミックバンドへの振り切り方がヤバイです(笑い)。

 「中学の時とかはバンドはしてなくて、友達と漫才やったりコントやったりで、その頃は音楽よりお笑いのほうが断然好きな中学生でした。高校行ったら今度は部活ばっかり。大学に入って完全にバンド一本になりました。根はお調子者なので、みんなに笑ってもらえるのも大好きで、そこからずっとコミックバンドです。でも、元々はパンクなんですよ、こう見えて(笑い)」=(2)に続く

 ◇四星球(すー・しん・ちゅう)02年に鳴門教育大学に入学したボーカルの北島康雄とベースのU太を中心に結成。その後、ギターのまさやんが加入し、サポートメンバーだったドラムのモリスが08年に正式加入して現在の態勢が整った。アマチュア時代からコミックバンドを名乗り、圧倒的なパフォーマンスで定評。インディーズとして出した初アルバムから10年後の2017年に初メジャー作品「メジャーデビューというボケ」をリリースした。10月30日には2枚組アルバム「音時計」をリリース。業界を驚かせた。

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